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| 現行の学習指導要領の“目玉” として導入された「総合的な学習の時間」(以下、「総合」)。2003年12月の指導要領一部改訂*1で教科・科目との関連を図ることなどが明確化されたが、学力低下との関係で批判も根強く、中央教育審議会で現在、その在り方が検討されている。 |
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「総合」導入の背景には、当初(1)個別の教科で学んだ知識を、実生活や具体的な問題解決に生かすことができる「思考力」(2)国際理解、情報、環境など、従来の教科や学問領域にとどまらない「今日的課題」の学習――の2つを求める声が高まっていたことがあったはずです。その要請は、特に経済界から強く出ていたと思います。
導入後、一部の学校で指導要領の狙い通りに必ずしも行われていないことは承知しています。趣旨自体に分かりにくさがあったのかもしれません。「総合」が最初に提言された1996年の中央教育審議会答申では、前述した導入の背景から今日的課題に当たる「横断的・総合的な学習」が強調されていたのですが、98年の教育課程審議会答申では児童・生徒の興味や関心が重視されたことも、それに拍車を掛けたようです。
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報道などで「総合」が廃止されるのではないかとの観測*2も広がりましたが、中山成彬文部科学相は2月の中教審でのあいさつ*3で「現行の指導要領の理念や目標に誤りはない」と断言しています。時数見直しはともかく、「総合」自体がなくなることはないはずです。
体系的な「総合」のカリキュラムを構想する際のキーワードとして、小学校中学年までは「総合化していく知」、同高学年から中学校までは「総合化された知」、高校では「専門的な関心を核にして総合化していく知」を育むことを目指すべきだ、と私は考えています。特に高校ではお仕着せの学習ばかりではなく、進路を核としながら生徒に選択の機会を与えることを通して、個性を伸ばし、自立につなげることが求められます。
先生方には、子どもと学校・社会を、あるいは教科と教科の内容を「つなげる力」が必要になるでしょう。と言っても難しく考えず、それぞれの担当教科を核として横断的な課題を分担し、それをつなげていけばよいのです。例えば、環境をテーマに置き、小説を読む、英文記事を和訳する、現象を数値化するといった実践を「総合」で行えば、国語、英語、数学の各教科の取り組みとの相乗効果を期待できるはずです。そうした学習の場を与えることで、座学では見られないような活躍をする生徒の姿が引き出され、それがまた先生方の意欲につながっていくとも思います。教科別の力を問う大学入試ばかりにとらわれず、目の前の生徒にどういう学習が必要かを考え、積極的にこの時間を活用してほしいと願っています。(談)
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| *1 指導要領の一部改訂 |
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| 「総合」については、各教科等で身につけた知識や技能を関連付けて学習や生活に総合的に働くようにすることや、学校として全体計画を作成すること、全教師が一体となって指導に当たることなどが付け加わった。 |
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| *2 「総合」廃止の観測 |
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| 今年1月に宮崎県小林市で行われた第1回スクールミーティング終了後、中山文科相が「総合」より教科の授業時間を重視する立場を記者団に表明。それ以後、「総合」が廃止または縮小されるとの観測が広がった。 |
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| *3 中山文科相の中教審あいさつ |
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| 第3期中教審の発足に際して、「教育課程の基準全体の見直し」に言及。国語力育成や理数教育・外国語教育の改善充実、各教科・「総合」の授業時数の在り方、土曜日や長期休業日の取り扱いなどの検討も求めた。
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