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キャリアガイダンス
セミナー速報 第二弾
研究発表:「この先の社会で働くために必要な力を学校で育てる」
高校現場から:「欧州諸国におけるキャリア教育の現状報告と日本における今後のキャリア教育のあり方への提言」
イベント 2006年 全進研春季集会「『働くこと』をどう学ぶか」
ワークショップ 人生創造ワークショップ
研究発表 : 「この先の社会で働くために必要な力を学校で育てる」
研究発表:「この先の社会で働くために必要な力を学校で育てる」
高校現場から:「欧州諸国におけるキャリア教育の現状報告と日本における今後のキャリア教育のあり方への
  提言」
「自分がよりよく生きる」ために必要不可欠な5つの力
リクルート ワークス研究所 辰巳哲子

「一人ひとりが生き生きと働ける次世代社会を創造する」ことをテーマに調査・研究活動などを行っているリクルート ワークス研究所。同研究所で主に小・中学校のキャリア教育を研究している辰巳哲子が、「『基礎力』の育成でつながる教育現場と社会」という研究結果を発表した。

どのような業種や職種であっても、働くすべての人に必要となる力

「基礎力」とは、どのような業種や職種であっても、働く人に共通して必要となる力のこと。企業の採用時のアセスメントツールの分析、および人事部や現場管理職、キャリア教育に携わる研究者らへの取材を通じて定義された次の5つに大別されるという。

(1)対人基礎力
・円満な人間関係を築く「親和力」
・協力的に仕事を進める「協働力」
・場をよみ、目標に向かって組織を動かす「統率力」
(2)対自己基礎力
・仕事場面での気持ちの揺れをコントロールする「感情制御力」
・ポジティブな考え方やモチベーションを維持する「自信創出力」
・主体的に動き、良い行動を習慣づける「行動持続力」
(3)対課題基礎力
・問題の所在を明らかにし、必要な情報分析を行う「課題発見力」
・課題解決のための効果的な計画を立てる「計画立案力」
・効果的な計画に沿った実践行動をとる「実践力」
(4)処理力
・文の要素である語の意味を正しく把握し、文章の構成や要旨を的確に理解する「言語処理力」
・加減乗除の計算ができ、グラフ・表を正確に解釈する「数量処理力」
(5)思考力
・すでに獲得した情報を組み合わせ、的確な判断を導き出す。構造的に物事をとらえる「論理的思考力」
・すでに獲得した情報を組み合わせ、新しい関係を創り出す「創造的思考力」
 これら「基礎力」の上に、専門知識や技術・技能による「専門力」が成立する関係にある。
働くことをめぐる企業と個人の関係の変化
「いま、『基礎力』が問われ始めている背景には、働くことをめぐる企業と個人の関係の変化が挙げられる」と辰巳は指摘する。個人の職業観は、「食べるためにお金を稼ぐ」ことから、働くことそのものが目的へと変わった。「『自分がよりよく生きるためには、どのように働けばよいか』といった疑問を持つ人が増えている」(辰巳)のである。

 一方、企業では、従業員を抱え込んでその将来設計までも会社が決めることから、「従業員が自分で決めて自分で動く力」を求めるようになった。「自分で決めて動いた時に人はいい仕事をする」(辰巳)からである。

 そして、企業は新卒学生に「行動力」「自律的に考える」といった能力をより求めるようになった。「求める人物の資質としてよく挙げられる『コミュニケーション能力』の中味を見ても、『相手の話を聞いて理解する』『相手と適切な人間関係が構築できる』といった基礎的な能力であることがわかる」(辰巳)。

 例えば、「ある医師は、患者から前向きに病気と付き合う気持ちを引き出すために、患者から信頼され、良好なコミュニケーションが取れることが必要、と『親和力』の必要性を語った」と辰巳は報告する。

 ここで、辰巳はセミナー参加者に「基礎力チェックシート」を使って自らの基礎力を判定してみることを求めた。実践した参加者は理解をより深めることができたようだ。
学校・学年、関係者、学内活動を「つなぐ」こと
 では、これらの「基礎力」の概念をキャリア教育の現場でどう落とし込んでいくか。大きく次の3つの方法があると辰巳はいう。

(1)学内の活動をつなぐ
 例えば、「立場の違う人との意見交換」は「親和力」の養成につながる、といったように、学校内で現実に行われている教育的活動を洗い出し、それがどの「基礎力」を養うことにつながっているかを吟味。その上で、不足している「基礎力」養成の活動を加える
(2)学校・学年をつなぐ
 地域の小学校でどういった教育が行われているかを知らない中学校の教員が多い。個人のキャリアはつながっているので、本来は小学校から中学校の教員へ申し送りする必要がある。学年間も同様。個々の生徒の「基礎力」の状況を「この生徒は●●の力は伸びているが○○は不足している」と把握しておくと、継続的に養成しやすい。
(3)関係者をつなぐ
 いま、保護者をはじめ、地域や企業などの様々な人が学校教育に参加している。社会人が仕事について生徒に話をする場合、自分の話したいことだけに終始してしまうことも多い。そこで学校側から、「当校の生徒は目を見て話せない者が多いので、職場におけるコミュニケーションの重要性について話してほしい」などと目的を明確にし、共有することが大切。
 個々人に応じたキャリア教育を行っていくためにも、5つの「基礎力」を理解し、その育成と活用を意識的に行うことの有効性が示された発表であった。
イベント:2006 年 全進研春季集会「『働くこと』をどう学ぶか」
子どもや青年たちが自分自身の生き方を自ら見出し、主体的に切り拓いていくことのできる力を育てる進路教育・進路指導理論の確立・実践をめざし、研究を行っている全国進路指導研究会。同会の2006年度の春季集会が「『働くこと』をどう学ぶか」をテーマに開催される。
【日時】 2006年4月15日(土)10:00〜16:00
【会場】 川崎市中小企業・婦人会館 3階大会議室
川崎市中原区新丸子東3-473-2
電話:044-422-2525
http://www.city.kawasaki.jp/25/25syohi/home/kouza/chizu.htm
【詳細】 http://homepage1.nifty.com/zenshinken/info.html
【主催】 全国進路指導研究会
【参加申し込み・問い合わせ先】 zenshinken@hotmail.com
ワークショップ:人生創造ワークショップ
明治大学文学部助教授の諸富祥彦氏(日本トランスパーソナル学界会長、臨床心理士)によるワークショップ。参加者は米国のクランボルツ教授の「プランド・ハップンスタンス・セオリー」を体験的に学びながら、トランスパーソナル心理学やスピリチュアリティの観点に立って偶然の出来事や出会いを生かす人生創造の方法を学習できる。
【日時】 2006年4月29日(土)・30日(日)10:00〜16:50
【会場】 JR総武線・亀戸駅近辺(参加申込者に個別連絡)
【主催】 気づきと学びの心理学研究会<アウエアネス>
【参加費】 2万8000円(トランスパーソナル学会員は2万7000円)
【申し込み】 申し込み用紙に記入の上、FAXまたは Eメールにて申し込む。
【申し込み・問い合わせ先】 気づきと学びの心理学研究会<アウエアネス> 事務局
東京都千代田区神田駿河台1−1 明治大学文学部14号館6階B611 諸富研究室内
FAX:03-3658-6056 E-mail:awareness@iiwa.net
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