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| 中央教育審議会の教員養成部会・教員免許制度ワーキンググループは、教員免許状に有効期限を設けて、更新時に講習の受講と認定されることを義務付ける「教員免許更新制」*1を、現職教員にも適用する方針を決めた。近く部会報告、答申の運びとなる。いったんは導入を見送るなど曲折を経ながら、今なぜ現職教員への適用なのか。 |
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中教審が2002年2月に更新制を見送る答申*2をまとめた当時は、不適格教員(指導力不足教員)をどう排除するかが課題でした。しかし、更新制を導入するには教職に就いていない「ペーパー教員」をどう扱うか、他の免許資格とどう整合性を取るかなどの問題があり、更新制を見送り、教員の資質向上を図るための10年経験者研修を導入することになったのです。
しかし、今回改めて導入を決めたのは、不適格教員の排除が目的ではありません。子どもや保護者の実態が変わり続ける一方で、LD(学習障害)やADHD(注意欠陥/多動性障害)への対応、安全教育、金銭教育、食育など、新たな課題も増えつつあります。つまり、時代の要請に合わせて専門性をリニューアルして公教育の水準を維持し、自信と誇りを持って教職に就き続けていくための仕組みとして、更新制が必要と判断したのです。
モデルカリキュラムがまだできていないので具体的なことは言えませんが、免許更新のための講習は、学校種や教科にかかわらず、共通に求められる教職の専門性を高めるための内容で30時間程度実施しようと考えています。ただし教員の負担が増えないよう、経験年数や主任・管理職などの役職によってどれだけ代替させるかは、今後の検討です*3。 |
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たとえペーパー教員であっても、取得した免許が全部失効するわけではありません。講習を受けて修了認定されれば、すぐに更新されます。その意味では“部分失効”であり、変化の激しい時代に教壇に立ち続けるための更新制だと考えればよいでしょう。
世の中はいや応なしに競争主義が求められており、教育も例外ではなくなっています。教員の処遇も年功序列が基本ではなく、能力や仕事に応じて評価が決まってくることになるでしょう。それが嫌なら教職を去らねばならない時代になってきた、とさえ言えます。
今までは「教育の成果は10年後、20年後に表れる」という言葉を隠れみのにして、今伸ばすべき力をおろそかにしてきたことが一部であった点は否めないでしょう。当然ですが、教師は単に教育内容を履修させるだけでなく、確実に修得させるための力量を持たなければなりません。「生きる力」も含めて今伸ばせる力をどれだけ身につけさせることができたかを、社会にも納得してもらえるような形で示す“科学”も、これからの教育には求められます。
そうした力を育てることによって、教職という仕事はこれからも魅力的なものであり続けるでしょう。魅力ある仕事を生涯にわたって続けるための努力をみんなでしていこう、というのが、現職教員にも免許更新制を適用しようとする趣旨なのです。(談) |
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| *1 教員免許更新制 |
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| 2005年12月の中教審「今後の教員養成・免許制度の在り方について」中間報告によると、免許の有効期限を10年間とする方向を基本に、満了の1〜2年前に大学などが実施する講習(免許認定講習)を受け、認定されれば更新を認めるとしている。 |
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| *2 2002年答申での更新制見送り |
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| 教員免許更新制を提言した教育改革国民会議の報告(2000年12月)を受けて、中教審がその是非を検討していたが、▽免許授与時に教員としての適格性を全体として判断していない▽主な国家資格も有効期限を設けていない▽一般公務員も任期制を導入していない――などの理由で、導入には「なお慎重にならざるを得ない」とした。 |
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| *3 教員免許更新講習の検討内容 |
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| 角田校長が副主査を務めるワーキンググループの報告では、「教職の今日的役割」「家庭や地域社会との連携」「学級経営」など教職専門を中心に構成する一方、現職教員には研修や勤務の実績に応じて「全部又は一部を免除」すべきだとの考え方を示している。 |
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