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日中、介護や訓練が必要な高齢者が利用する通所介護(デイサービス)。福祉・介護機器の開発販売企業「アビリティーズ・ケアネット」が運営する通所介護事業所(東京・葛飾区)の施設長を務めるかたわら、介護の担当者として利用者に接しているのが田中博樹さんだ。同施設では、9時から16時まで、田中さんを含め介護職5人、看護士2人、機能訓練士1人のスタッフで、現在25人の利用者の食事、入浴、排泄の介助や機能訓練を行っている。利用者の残存する機能を維持するための訓練に力を入れているのが同施設の特色。居宅介護支援事業所などのケアマネージャーが作成する「居宅サービス計画書」に示された「下肢訓練を重点的に」といった方針に基づき、歩行訓練や体操などのメニューを考えて介助を行う。「服を着る時など、少しだけお手伝いしてできるだけご本人にやってもらうようにしています」
介護の現場では、ホームヘルパーの人手不足が問題となっている。介護の質を向上させるには増員すればよいが、介護保険で支払われる利用料金は一律。近隣に競合する施設も数箇所あり、施設長としては「業績」という責任も負う。「民間企業として一定の収益を確保するためには、少ない人数でもいかに顧客満足度を高めるかがポイント」。そこで、スタッフが利用者一人ひとりの異なるニーズを把握し、的確なコミュニケーションをとることが求められる。「ホームヘルパー資格取得で学んだ『高齢者の心情』などの知識が役に立っています」
就職当初は、排泄介助に抵抗があったという田中さん。「すぐに慣れました。便は健康状態を把握する参考になります」。人間同士が向き合い、ぶつかり合う仕事。「お客さまの『ありがとう』の一言が何よりもうれしいですね」 |
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| 高校時代 |
病院で高齢者などの入院患者の世話をしていた祖母の仕事を見て、「自分も人の役に立ちたい」という気持ちと、介護現場の環境の悪さに問題意識を感じ、社会福祉分野への進学を志望。 |
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| 大学4年 |
介護保険制度がスタート。「実習で老人介護施設に行きましたが、利用者、就労者双方にとって環境の悪さを実感しました」。現状を変えるのは民間の力と考え、福祉分野の企業への就職を志望。 |
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| 入社1年目 |
ホームヘルパー2級取得。社会福祉士取得。「介護だけでなく、いずれ相談業務にも携わりたいと考えて取得しました」 |
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| 入社4年目 |
施設長に昇進。「事故が起こればすべて自分の責任。当初は緊張の毎日でした。昇進できたのは、仕切りたがりの性格で、人がやらないことにも首を突っ込む勢いのよさが評価されたと思っています(笑)」 |
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| 「高校時代は、何でもやりたいことはやっておいたほうがいいと思います。というのは、人と接するホームヘルパーの仕事では、コミュニケーションを取ることが非常に重要だからです。経験が少ないと話すことが難しくなる。いろいろな経験を積めば、人として幅が広がります。幅が広い人ならば、例えば認知症の高齢者が徘徊から戻ってきた時に『お帰りなさい』と言って受容できますが、そうでないと『どこに行っていたの!』と問い詰めてしまいます。それでは介護はうまくいきません」 |
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