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| 地方分権改革論議やいじめ、未履修問題をきっかけに、教育委員会の在り方が問われている。政府の教育再生会議も24日に決定した第1次報告にその在り方を「抜本的に問い直す」ことを盛り込み、今国会中の法改正を求めている。こうした動きを、どう考えればいいのか。 |
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教育委員会といっても一部の先生方には、自分たちとは直接関係ない“雲の上”の存在か、あるいは自分たちを管理するようなイメージを持つことがあるのではないでしょうか。そうしたイメージは、制度の歴史的変遷ともかかわっています。
戦後に教委制度が導入された当初は委員が公選制*1で、
戦後日本の民主主義改革の先頭に立つものとして期待され、教育の住民自治に基づいて学校を地域のいわゆるコミュニティースクールとして活性化するための支援を行う機能が強調されていました。それが1956年の地方教育行政法制定以降*2、教委は、民主化教育の「行き過ぎ」から校内秩序を取り戻すため学校に対する監督を強める、という新たな役割を強く期待されることとなり、いわゆる「縦割り行政」の構造の中に取り込まれてしまったのです。
実はこのような役割は、1998年の中央教育審議会答申*3を契機に大きく転換することを求められました。学校と教委の関係でも、学校の自主的・自律的運営を基本として、教委はパートナーシップに基づいて学校を支援し、共に教育改善を図っていくべきだとされたのです。
しかし、一般にはまだ教委は「文部科学省の出先機関」という意識が根強く、それが転換を阻んでいるように思います。未履修問題にしても、学習指導要領通りに実施していないのはカリキュラム編成権を持つ学校側の問題であり、教委制度とは全く別の問題だととらえるべきでしょう。
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教育再生会議は、原則として人口5万人以下の市町村に教育委員会を共同設置とするよう求めています。確かに私たちが2004年7月に行った市町村教育長へのアンケート調査の分析結果でも、人口5万人以上と以下では、(1)教育長のリーダー特性(2)教委事務局の組織機構上の質(3)首長の教育に対する関心――に大きな開きがあることが分かっています。ただ、各市町村に教委がなくなるということは地域に学校がなくなるのと同じくらい住民にとっては問題であり、それよりも市町村合併が先決のように思います。教委が第三者評価を受けるというのも、各地の住民が地域の実態に合わせて、成否を評価すべきだというのなら結構なのですが、国が示した全国一律の基準に従わせるというのでは効果が薄いのではないでしょうか。必置規制が撤廃*4されたとしても、おそらく大多数の市町村は教委を存続させるのではないでしょうか。教委がしっかり機能してくれた方が、首長にとっても自身の意向を実現させやすいからです。
いま批判されているように教委が機能していないとしたら、それは教委制度それ自体の問題というよりも、国庫補助金などで予算執行が縛られ、地域のニーズに応じた使い道ができないといった別の制度上の問題もかかわっているように思います。教育は専門的知識の裏付けを必要としますから、教育専門家としての教師を大事にしながら、住民自治によって地域の教育問題を解決できるよう、現行の教委制度に“魂”を入れ、本来の教委の役割に立ち返るための条件を整備する方が重要ではないでしょうか。(談) |
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| *2 地方教育行政法の下での教育委員会制度 |
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| 教育委員の公選制を改め、首長の任命制(議会の同意が必要)とした。選挙で選ばれた首長や議会がかかわることを通して、住民の意向は反映されているとされる。 |
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