まず、日本ポストプロダクション協会の概要からお教えください。
「テレビ番組やコマーシャル、映画など映像コンテンツの制作工程は、企画および収録・撮影を行う『プリプロダクション』と、収録・撮影された素材をもとに、合成編集やテロップ処理などの映像処理、およびナレーションや効果音などの音響処理を加える『ポストプロダクション』に分かれます。もっとも、最近ではそれらはかなり融合しているのが実情ですが。日本ポストプロダクション協会は、ポストプロダクション業務を行う事業者の業界団体として1986年に発足。93年に社団法人として認可され、業界の発展を目指して調査研究・セミナーの実施など多岐にわたる活動を行っています」
「ポストプロダクション業務を行う上で必要となる、ビデオ編集および音声処理技術の基礎知識を認定する資格です。現代では、関連技術の進歩により、地上波テレビのデジタル化、BS・CS、CATV、ブロードバンド放送などのテレビ放送および、DVDやWebサイトなどメディアが多様化しています。映画においても、フィルムによる上映からEシネマに発展。こうした状況下、電子映像コンテンツへのニーズが増大し、専門機器や設備を駆使して各メディアに応じた映像コンテンツのポストプロダクション業務を理解できる人材が大いに必要とされてきています。そこで、テレビ番組やCM、映画などを手がけるコンテンツ業界各社が最低限必要な知識を持った人材を採用しやすくするため、この資格制度を発足させたわけです。なお、業界では映像と音響は専門分野が分かれているのですが、この資格は名称からもわかるように、両方をカバーしているところがポイント。業務上、双方は密接にかかわっており、互いを知ることで品質面や効率面でよい影響を及ぼすことを期待しているわけです」
「専門学校の学生が大半です。この資格取得を目標に学ばせる専門学校も多いようです。それ以外は、大学生や高校生も増えているほか、コンテンツ業界各社の若手社員が知識を再確認するために受験するケースもあります」
「業界各社への就職が有利になることでしょうか。コンテンツ業界の採用活動を見越して、業界志望者が履歴書に書けるようにするために、合格発表を7月前半に設定しています。個人的に、フリーターやニートなど、最近の若者の就労をめぐる問題を危惧しています。こういう職業や資格があることを知って、少しでも自分の可能性を考えて行動に移してほしいと願っています」
「1999年の第1回から2006年の8回までに1万4519人が受験し、9884人が合格しています。合格率は平均で68%です」
この資格をめぐる最近のトピックスはありますか。
「最近は、Webコンテンツ配信やWeb制作などIT業界に勤務している人の受験も増えてきていますね」
映像音響処理技術者
5250円
ポストプロダクション技術マニュアル ポストプロダクション技術用語集 映像音響処理技術者資格認定試験問題集
社団法人 日本ポストプロダクション協会 http://www.jppanet.or.jp/
資格人図鑑 「映像音響処理技術者を活かした仕事」を見る