キャリアガイダンスVol.414
40/66

 私の専門は、企業における人材開発の調査・研究ですが、近年は、教育機関から仕事領域ヘの移行(トランジション)や、高校教育に関する実態調査・研究にも深く携わっています。そのため、「なぜ、企業の人材開発分野から高校教育へ?」と尋ねられることがあります。答えはシンプル。危機感をもったからです。 日本企業には今、余裕がありません。かつては、学生が大学などの教育機関で獲得した力と、就業後に必要とされる能力の差は、企業内教育で埋められていました。そのため訓練可能性の高い若者さえ採用すれば問題が生じることはありませんでなかはら・じゅん●1975年生まれ。東京大学教育学部卒業。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程中途退学。大阪大学博士(人間科学)。メディア教育開発センター、マサチューセッツ工科大学客員研究員等を経て、2006年より現職。民間企業の人材育成を研究活動の中心におきつつ、近年、最高検察庁(参与)、横浜市教育委員会など、公共領域の人材育成に活動を拡大。一般社団法人 経営学習研究所代表理事、特定非営利活動法人カタリバ理事。取材・文/堀水潤一 撮影/平山 諭東京大学大学総合教育研究センター准教授中原 淳企業における人材開発・マネジメント研究の長年の知見を活かし、近年は、教育機関から仕事領域へのトランジション研究や、高校教育に関する実態調査・情報発信を行うなど、活動の場を広げている東京大学・中原 淳先生。円滑なトランジションの重要性や、学び続けることの大切さなどについて伺いました。【Message】 授業を「ワクワク」するものにしよう企業の人材開発研究者が高校教育に関心を抱いた理由402016 OCT. Vol.414

元のページ 

page 40

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です