キャリアガイダンスVol.414
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バラバラに行ってきたことを、キャリア教育の視点を取り入れて整理。「なぜ、地域社会に参加するのか」を生徒や教員が考えるようにしているという。 また、町には、地元で人材を育て町内または県内に就職してもらいたいというニーズがある。そして、高校側にも、地元から多くの生徒に通ってほしいという希望がある。学校の地域参加への意識が高まるにつれ、町も「高校生のために協力したい」と考えるようになってきた。 実際、キャリア教育の取り組みの多くが地域の協力なくては実施できないものだ。例えば、1年生の12月という時期に地元企業研究会を実施。事前学習をし、ブース形式で地元企業の担当者から業務内容や 同校の進学希望者の場合、推薦やAO入試での受験が多い。人数は就職希望者に比べて少ないため、志望校に合わせてほぼオーダーメイドで教員が指導する。英検など、資格取得のための受験料の一部を町が負担してくれることになり、受験者、合格者が増えたことは、今後の推薦・AO受験のモチベーションにもなると期待されている。 また、多くの生徒が生徒会活動に関わり、体育祭や文化祭、中学生向けの体験入学などを主体的・積極的に運営する。このことも推薦・AO入試に役立っているようだ。社会貢献の姿勢などの話を聞き、自分の聞いた内容をグループに持ち帰って情報交換する。 3学年では、実際の就職面接の直前に、地元の協力の下で模擬面接を実施。PTAや後援会、地元企業人などが生徒の面接をしてくれる。なかには実際の面接官もいて、面接に加え評価もしてくれる。「多くの人たちの協力を得て、2回、3回と繰り返せば、生徒たちにとって大きな自信につながります」と宮本先生。また、これらの取り組みを通して企業からの生の声を、進路指導に生かすこともできる。 こういった取り組みを通して、町内からの入学者は増加。2016年度は過去10年間で最高の67人が入学した。生徒の志望に合わせたきめ細やかな進学指導進路指導実践を磨く! 普通科編就職、進学にかかわらず、進路実現を果たした3年生が2年生に向けて体験を語る。進学指導■ 「地元企業研究会」ワークシート百石高校の進路指導のスタンス生徒の少し先を行き引っ張り上げて力を伸ばす 同校では、家庭科における保育園実習や、学校設定科目「新聞を読もう」による探究型学習など、進路指導部の担当以外でのキャリア教育的視点をもった学習も多い。生徒が視野を広げる機会は、学校教育の様々な場面で存分に設けられているのだ。 「これらの取り組みを通して生徒一人ひとりをしっかり見るのが担任の役目、情報を収集し大きな視点で見渡すのが進路指導部の役目」と宮本先生。「生徒の成長を見ながら、少し先を行くようにしています。生徒を引っ張り上げるような気持ちで、地域も巻き込みながらどんどん仕掛ける。そんななか、素晴らしい努力をする生徒が出てくる。そういう生徒を中心に、学校全体の雰囲気が今よりもっと良くなることを目指しています」という。加えて、全教員がアクティブラーニングの取り組みを積極的に実施している。 町内からの入学者の増加、入試倍率の回復、県内就職者の増加、さらには部活動の活性化や保健室利用者の大幅な減少など、様々な取り組みの成果が現れ始めている。受験体験発表会※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.414)地域の中の企業や地域の人との関わりを学ぶことが目的。町の商工会の協力を得て例年10社ほどが参加。1人の生徒が4企業の説明を聞き、その後、グループ内で情報交換する。地元企業研究会472016 OCT. Vol.414

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