キャリアガイダンスVol.414
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三幸学園は、1970年代から始めた医療秘書と歯科アシスタントの養成によって、高度化する医療現場の人材不足に応え、女性の社会進出の一翼を担いました。85年の学校法人化以降も、高齢化、健康志向、子育てといった社会のニーズに向き合い、「技能と心の調和」の教育理念のもと、専門知識・技術と豊かな人間性をもつ人材を育てています。 専門教育も常に改革を進めています。例えば、スポーツ系分野では、大手スポーツクラブとの産学連携によってカリキュラムを構築。仕事に直結した環境、講義と実習を連動させた学習により、業界で必要な知識・技術を養います。「モノ」から「コト」に移るなか、海外のお客様に対応できる人材に対する要望は切実であり、私たちはそうしたニーズに応え、まず17年4月に沖縄県と北海道で観光分野の新たな教育をスタートする予定です。 地域連携は専門学校教育にとどまりません。教育委員会の後援で小・中学生の早期職業体験をサポートするなど、地域のニーズと当学園のもつ職業教育ノウハウを組み合わせ、様々な形で地域貢献を進めています。 最近では、宮城県登米市の「旧米山高等学校校舎等の利活用事業」で候補事業者の選定を受け、農業・食・6次産業化に関する教育を取り入れた通信制高等学校を17年4月に開校予定です。加えて、社会人向け短期スクール、登米市や近郊自治体と協力した自然体験学習プログラムの提供、保育や介護の人材育成など、新たな雇用創出も視野に、地域の発展に寄与したいと考えています。 この例に限らず、「勉強の場」、「働く場」、「生活する場」が一体となり、安心して学び、働き、暮らせる環境の中核に三幸学園があるような、「地域、業界、そして卒業生とも多面的に連携し、貢献する」教育の実践が、今後の目標とするところです。【理事長プロフィール】ひるま・かずひこ●1956年生まれ。慶應義塾大学卒業。都市銀行入行後、人事部、企画部、支店長などを歴任し、98年退職。同年に学校法人三幸学園入職。理事、常務理事を経て2013年より現職。【学校法人プロフィール】1985年学校法人三幸学園設立。以前より全国展開していた医療秘書、歯科アシスタントの専門教育機関を学校法人立の専門学校とし、教育分野を拡大。2016年4月現在、医療・保育系、スポーツ系、美容・ブライダル系、製菓系など56の専門学校に加え、大学、短期大学、通信制高等学校を擁する。15年にベトナムで美容分野の専門校設立。地域に眠る職業ニーズを探り、学園の教育ノウハウを使って新たな雇用の創出まで目指す 一方、人間性の面では、「やればできる」という自信を生み、友人や先輩・後輩との関係を深める年間行事を全校で開催。在校生の主体性と周囲との良好な関係性を育てる、重要な教育機会と位置付けています。 2016年発足の教育開発部は、このような学園独自の教育をさらに発展させ、各校に普及させる役割を担います。今後は同部発の教育改革も大いに進むと期待しているところです。 ここ数年は、業界団体や各自治体から地域活性に関するご相談も増え、「地域と連携した、地域を豊かにする人材の育成」は、当学園の重要な教育テーマとなってきました。その一例が観光業界です。インバウンド需要が̶変革に挑む̶まとめ/山辺孝能 撮影/西山俊哉学校法人三幸学園理事長昼間一彦552016 OCT. Vol.414

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