キャリアガイダンスVol.415
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ポイントは、「現状把握(課題把握)」と「共通認識」 カリマネの目的が「生徒を輝かせること」だとすれば、その実践に異論を示す教員はいないと思います。しかし、「学校全体」でものごとに取り組む場合、全体目標がどこにあるかを周知できていないと、現場から不満が出たり、教職員たちが「やらされている」気持ちで取り組むことになりかねません。学校全体がポジティブに同じ方向を向くためにも、「今やっていることは、生徒がより輝く学校にするための、この局面」という、取り組みの全体像を全員が把握していることが重要です。 カリマネを進める手順の全体像を赤沢先生は図1のように示しています。「PDCA」ではなく、学校現場で使われている言葉で、「学校課題の把握」「教育目標の見直し」「教育活動の構想と実施」「教育成果の評価と改善」「学校文化の形成」という5局面に置き直したものです。 実際に生徒に関わりカリキュラムを実行するのは現場の教員です。トップダウンで始動することはあっても、ボトムアップ的に現場の意見を吸い上げなければ各局面で意見の齟齬が出ることもあります。そのときに重要となるのが、ミドルリーダーの存在です。 「全体の運用を見渡すリーダーの役割は必要です。ひとりではなく、プロジェクトチームとなる組織をつくり、各現場に方法論を伝えたり、問題が起きた際のフォロー役になれば進行しやすくなります」(赤沢先生) そして、忘れてはならないのが学校の主役である生徒たちです。 「カリマネは生徒の育成のための手段なので、生徒自身が参加して進めるのが理想です」(辰巳氏) 「カリマネをポジティブに進めるためにも、管理職、教職員など学校内だけでなく、生徒自身、保護者など学校に関わるすべての人が協働的に取り組み共有し、『みんなでいい学校にしよう』という文化形成にまでもっていけるといいですね」(赤沢先生) 「学校文化」として根付けば、教員に異動がある公立高校でもカリマネを継続的に実施できると、両名は語っています。図1 「いい学校」を創るための5つのミッションカリキュラム学校課題の把握教育目標の見直し教育活動の構想と実施教育成果の評価と改善学校文化の形成個々の教職員が感じる個別課題を具体的に出し合い、学校ぐるみで取り組むべきことを焦点化し、共有する、最も重要な過程。「いい学校」を創る条件や手法を、学校に関わるすべての人(管理職、教職員、生徒、保護者など)で協働的に生みだし共有する文化をつくる。教育活動がどのように生徒たちの成長発達につながったか、事実ベースで正しく把握。次の教育活動の改善に実体的に結びつける。目標と照らし合わせて、従来からの教育活動の質を点検、強化または縮小を検討。並行して新たに取り組む教育活動の構想、実施。すでに存在するスローガンを具体化。生徒が読んだときに「目指すべき自分の姿をイメージできる」言葉で年度での教育目標を立てる。取り組みの全体像を把握しよう理想は、学校関係者全員でカリマネに関わること図2 学校の現状把握●学校の現状を把握しましょう。[1]学校教育目標は、学校の実態や課題に即して具体化されていますか? YES NO[2]学校教育目標は、教職員全体に共有化されていますか? YES NO[3]学校が重点的に取り組むべき課題は、明らかにされていますか? YES NO[4]学校が重点的に取り組むべき課題は、教職員全体に共有化されていますか? YES NO[5]校内研修(研究)を推進していくための組織は整備されていますか? YES NOカリキュラム・マネジメントで生徒が輝く学校づくり生徒がもっと輝くために今日からできること332016 DEC. Vol.415

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