キャリアガイダンスVol.415
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 「どのような生徒を育てたいか、そのためにはどういう教育が必要か」といった志の共有があり、その地域・高校ならではの学びがあり、学校内外の教育資源をフル活用して学びの場の魅力が高まれば、たとえ離島や中山間地域であっても、生徒は集まってくる。それを実証しているのが、全国各地で「高校魅力化プロジェクト」という教育実践に身を投じている教育政策アドバイザー、藤岡慎二氏(以下、敬称略)だ。 高校魅力化とは、言い換えれば、学びの場の魅力化・魅力づくりのこと。その具体的な教育実践に触れる前に、氏が話してくれた、ある畜産農家で育った高校生の進路選択のエピソードから紹介したい。       ● 「A君は、『人生に必要なことはすべて牛に教わった』と話すほどの牛の世話好き。大学の畜産学部へ進学したのち、家業を継ぐことを考えていました。しかし、『夢ゼミ』(後述)とい島根県立隠岐島前高校での実践をベースに、全国各地の高校における「高校魅力化プロジェクト」に参画する教育政策アドバイザーの藤岡慎二氏。地域課題発見解決型キャリア教育などを進める氏の活動を俯瞰しながら、学びの場を魅力的にすることの意味を考える。「高校魅力化プロジェクト」が示す取材・文/堀水潤一 撮影/平山 諭ふじおか・しんじ●1975年生まれ。慶應義塾大学大学院SFC政策・メディア研究科修了。大学院での研究がきっかけでキャリア教育や推薦・AO入試対策、社会人基礎力の指導や教材・プログラム開発を予備校や高校・大学で行う。現在は行政・自治体と協働し、教育を通じた地域活性化に取り組む。参画した島根県立隠岐島前高校魅力化プロジェクトは、離島中山間・僻地の公立高校のモデルとして知られ、現在も全国各地の高校で魅力化プロジェクトを実践中。近年は定住促進や若者の自立支援事業も実施。総務省地域力創造アドバイザー。2017年度から大学の経営学部教授に就任予定。地域での起業家、社会起業家、アントレプレナーシップ育成などの人材育成や、自治体における公共政策の研究や教育活動を行う予定。教育政策アドバイザー藤岡慎二氏減少していく時代に、学校をどう魅力化するか?生徒数が82016 DEC. Vol.415

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