キャリアガイダンスVol.416
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232017 FEB. Vol.416ということ。例えば、「望ましい勤労観・職業観を身につける」が目標だとして、これに主語をつけ疑問形にしてみる。すると「あなたは望ましい職業観・勤労観が身につきましたか?」となり、どう答えていいかわかりませんよね。「未来を切り拓く力の育成」なども同じ。スローガンと違い、目標は具体的で、身についたかどうか判断できるものでないといけません。――カリキュラム・マネジメントの話にもなりますが、そうした目標設定や共通認識は、どのように作っていけばいいのでしょう?長田▼年度初めに全体目標を確認しあわない学校はありませんよね。そのとき、分厚い資料を読み合わせて終わるか、「今日は今年度の目標について話し合おう」から始めて、「うちの学校の教育目標を具体的にするとこうなるのでは」「こんな課題があるからこういう生徒に育てたい」と確認し、「だったら数学ではこんなことができる」「部活動では」と、各自胸にしてスタートを切るか。これは大きな違いです。都道府県の研修会では、架空の高校を想定して、全体目標やキャリア教育で身につけさせたい力、核となる体験活動と事前事後指導の概要まで90分で作りますよ。だから年に一度、たった90分の会議でいいんです。藤田▼公立学校の場合は、新しい校長の赴任がいい機会。校長から「この学校のことを知りたい」のひと言があれば、そこで長田先生がおっしゃるような職員会議にもなるでしょう。図表2 3年生でのインターンシップの参加と基礎的・汎用的能力の変化長田▼放課後、生徒が活動しているなかで職員会議を始めると、生徒を置き去りにしている感覚にもなりますよね。だから、試験期間中など生徒が活動できない日がチャンスです。藤田▼僕は、忘年会前のほんの小一時間でも、先生同士が話すいい機会だと、割と真面目に思っています。長田▼いずれにしろ担当が資料を配って読み上げ、誤字脱字だけを指摘するという悪い風習はやめましょう。職員会議もアクティブ・ラーニング(以下AL)の視点をもたないと!――続いて、「キャリア教育をどの時間で実施していますか?」(12ページ)という質問です。ここ数回の調査では数値を伸ばしてきた「教科の時間」が減少してしまいました。藤田▼私たちも残念です。一方で、「社会人基礎力のうち特に必要とされる能力は?」(16ページ)という質問には、「物事に進んで取り組む力」(主体性)、「現状を分析し、目的や課題を明らかにする力」(課題発見力)、「自分の意見をわかりやすく伝える力」(発信力)などの回答が上位を占めています。これって、理科の実験や社会科の課題、国語の時間などで常にしていること。身につけさせたいと思っている力は、まさに教科を通して獲得できる力なのに。※平成26年度文部科学省委託調査「高等学校普通科におけるキャリア教育の実践と生徒の変容の相関関係に関する調査研究」報告書より※調査全体の報告はこちらからダウンロードできます。■人間関係形成・社会形成能力■課題対応能力■自己理解・自己管理能力■キャリアプランニング能力※ダウンロードサイト:リクルート進学総研 >> 発行メディアのご紹介 >> キャリアガイダンス(Vol.416)21.521.020.520.019.519.018.519.519.018.518.017.517.016.519.519.018.518.017.517.016.520.019.519.018.518.017.517.0(点)(点)(点)(点)1年生前半1年生前半1年生前半1年生前半インターンシップ3年生で参加(n=2,289)非該当(n=25,058)インターンシップ3年生で参加(n=2,289)非該当(n=25,058)インターンシップ3年生で参加(n=2,289)非該当(n=25,058)インターンシップ3年生で参加(n=2,289)非該当(n=25,058)1年生後半1年生後半1年生後半1年生後半2年生前半2年生前半2年生前半2年生前半2年生後半2年生後半2年生後半2年生後半3年生前半3年生前半3年生前半3年生前半3年生後半3年生後半3年生後半3年生後半19.5117.3717.8219.4217.3417.6319.5417.7517.5919.6018.0117.7919.8818.2618.1020.0818.8018.5419.1418.4217.8017.4317.2817.2517.9218.4118.9817.5917.5717.7618.1919.0119.7717.6817.3017.3219.7019.6319.7419.8020.2420.5117.8917.7617.7717.9718.4919.00生徒の進路選択・決定力 どう高める?【特別対談】生徒の主体的な進路選択のために文部科学省 長田 徹 × 筑波大学 藤田晃之

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