キャリアガイダンスVol.416
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進路指導部主任浦部ひとみ先生ドラマケーションから生徒が感じたことNPO法人キッズドアと連携。6~7人のグループごとに大学生1人が入り、1年生は「高校生活を考える」ワーク、2年生は「進路を考える」ワークに取り組む。俳優を講師に招き演技や演劇を通して自己開発やコミュニケーション能力向上を図るドラマケーションプログラム。青井高校ではキャリア教育の一環として1年生で4回、2年生で3回実施している。●アイコンタクトをすることは大切なことだと思いました。先生(注:外部講師)が、この先つらいこともあるけれど、どんなときでも笑顔で明るくがんばれば楽しくなると言っていて、これから辛いことがあっても笑顔で明るくがんばろうと思いました。●しゃべらなくてもコミュニケーションはとれるんだと思った。コミュニケーションは人生で役に立つものだと実感した。この授業を通して、自分のことも他人のことも知れた気がした。●「人はたくさんの考えをもっていて、自分がもっていない考えをもっている人たちが集まるから楽しい」ということと、「人が加わることによって考えが広がっていく」ということ。自分の中の考えもこの4時間で増えました。たくさんのことに対して視野を広げて、いろいろなことに挑戦していきたいです。●あっという間に時間が過ぎてすぐ大人になってしまうから、今を大事にするのだということが印象に残りました。無駄な時間だと思わずに、今やっていることすべてが将来に関わることだと思って時間を大切にしたい。1学年2学年3学年1学期●オリエンテーション●進路室見学●宿泊防災訓練●「進路の手引き」解説★「高校生活を考える」ワーク★大学生によるネットリテラシー講座●期末考査に向けて、夏休みの目標・課題(職業人インタビュー、オープンキャンパスについて、インターンシップ呼びかけ)★職業理解教育●奉仕体験活動●オリエンテーション、進路指導部からの説明、「進路の手引き」解説●進路実現に向けて・進学と就職の概要★「進路を考える」ワーク★進路セミナー●期末考査に向けて、夏休みの目標・課題(職業人インタビュー、オープンキャンパスについて)●オリエンテーション、進路指導部からの説明、「進路の手引き」解説●分野別ガイダンス★進路別学習「大学・短大」「専門学校」「就職・公務員」「その他」に分かれて学習。「その他」は主に志望が定まらない生徒で、ソーシャルワーカーなども入り個別相談などを行っていく。2学期●科目選択★ドラマケーションプログラム①~④★金銭教育(マネーコネクション)★金銭教育(奨学金、高卒就職について)★ドラマケーション・ロールプレイ模擬面接①~②●科目選択について●上級学校訪問3学期●冬休みの振り返り、進路別学習事前指導●奉仕体験活動★キャリア教育講座●ライフプラン講演、演劇、「業界」と「学び」研究ガイダンス★ドラマケーション・ロールプレイ模擬面接③★進路ガイダンス(進路別学習①~③)●卒業生講話※★印は外部団体との 連携※各取り組みの事前事後指導は記載を省略図1 「キャリアデザインⅠ・Ⅱ・Ⅲ」年間予定(一部略)た。「人間と社会」では、担任をはじめ、1クラス3人の教師が、事前指導、体験、事後指導の流れの中で授業を行う。クラスの変化を最も敏感に感じ取るのはやはり担任だそうだ。 2年生の終わりからは、「大学・短大進学」「専門学校進学」「就職」「未定」というグループ分けで、進路志望別のキャリア教育に移行する。以前は「進学以外はすべて就職、世の中に未定という人はいない」などの意見から、かなりの温度差のある生徒を「就職」という一括りの枠の中で指導し、うまくいかなかった経験がある。浦部先生から担任の先生には、「未定」のネーミングがそぐわないのであれば「総合相談」でもよいので、進路に迷っている生徒を別枠で指導させてもらえないかと提案。進学か就職かで迷う生徒も含めた「未定」グループでは、東京都派遣のユースソーシャルワーカーや担任、進路指導教員などと個別にじっくり話し合っていくことにした。ハローワークなど、ここでも外部機関と連携し、それがきっかけとなって保護者に来てもらい面談することになった例も多い。「とにかく気持ちは一つ。どのような生徒も決して見捨てないというだけです」と浦部先生は言う。この取り組みは進路指導だけでなく、学校生活全体への取り組みの仕方の改善にも一役買っている。 また、やはり東京都より支援を受け、NPOと教員とのコラボによる勉強部活動「まなぶ」を年間20回実施。大学への進学意識の高い生徒、授業の補習が必要な生徒、どのような生徒に対して進路未定者への個別指導やきめ細やかな学習支援もきめ細やかな学習支援を行っている。学習カルテを作成し継続的に支援。参加延べ人数は14年度は427人、15年度は1181人、16年度は1月現在で1489人と、2000人に迫る勢いである。 これらの取り組みの成果は前述したように数字に表れている。「数字だけを見るわけにはいきませんが、若い先生などは『自分のクラスの進路未定者をゼロにする』と公言し奮闘しています」と浦部先生。「卒業するときには次にがんばれる場所を決めていたい」と言った生徒の言葉が印象に残っているそうだ。生徒の進路選択・決定力 どう高める?【進路指導実践レポート】青井高校1272017 FEB. Vol.416

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