キャリアガイダンスVol.417
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142017 MAY Vol.417 パソコンを手にした外国人社員数人と日本人社員数人が日本語で会話しながらオフィスへ。打ち合わせスペースからは中国語の談笑が聞こえてくる││。モンスター・ラボでは、これが日常の光景だ。 同社はスマホアプリやWebサービス開発のグローバルソーシング、音楽配信などの事業を展開する日本のITベンチャー企業。東京オフィスで働く社員約150人中約2割の30人ほどが外国人だ。国籍の内訳は、中国、韓国、ベトナム、バングラデシュ、台湾、アメリカ、イギリス、キプロス、イタリア、セネガルと、日本を含めれば11カ国にも上る。しかし、執行役員・人事部長兼ブランディング統括の椎しい葉ば育美氏は「実は東京オフィスで外国人枠の積極採用をしたことは一度もないんです」と話す。 同社は「多様性を活かす仕組みを創る」ことをミッションの一つとしている。ただし、それは社内を多様にするという意味のみではなく、事業を通して社会に提供する価値のことを指している。このミッションに共鳴して集まったメンバーが、結果として多国籍だったということなのだ。 「そうなったのは、日本人ではないから、日本的なカルチャーに馴染まないからという理由で排除をしていないからだと思います。『分け隔てをしない』というのが代表のいながわ川宏樹が創業当初からもち続けている人に対するポリシーなんです」 もちろん職場に多様性があることは同社のミッションを遂行するうえでプラスになる。しかし、単純に「多国籍=多様性」ではない。同社には、日本人にも個性的なメンバーが多いと椎葉氏。そんな同社が採用時に重視しているのはどんな能力なのか。 「自分の頭で考え、自分の意見を言えることです。大切なのは自分の経験や学んできたことを客観的にとらえ、整理できること。それができていれば、経験は十人十色ですから、他人と同じにはなりません。そうなるともう国籍も関係ないんです」分け隔てのない採用の結果多様性にあふれたメンバー構成に11カ国のメンバーが集う多国籍なオフィス自分の頭で考え、自分の意見が言えることを重視変わる企業の働き方その狙いを探る企業活動のグローバル化は急速に進展しています。このような環境下で、世界を相手に競争力を高めていくためのキーワードの一つが「多様性」。日本企業における人材の多様化はどこまで進んでいるのか、多様性を活かすためにどのような変化が起きているのかをレポートします。取材・文/伊藤敬太郎 撮影/平山 諭(P14、15) 勝尾 仁(P16、17)多国籍な社員が集まるモンスター・ラボ東京オフィスの様子事 例モンスター・ラボ1

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