キャリアガイダンスVol.417
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普通科目54科目現代文A、数的推理、スポーツ総合Ⅰ、消費生活、食文化 など工業科目12科目自動車工学、工業数理基礎、家庭エネルギー技術、測量 など商業科目10科目マーケティング、情報処理、簿記、経済活動と法 など情報科目4科目情報テクノロジー、情報の表現と管理、ネットワークシステム など普通科目16科目古典B、世界史B、地理B、課題数学、理科課題研究 など工業科目26科目機械工作、工業管理技術、新エネルギー概論、土木構造設計 など商業科目19科目広告と販売促進、ビジネス情報、商品開発、ビジネス実務 など情報科目6科目情報と問題解決、組込システム、表現メディアの編集と表現 などる。お互いによい刺激となっているようです」(鈴木校長) 開校から5年が経ち、「改めて総合選択制の狙いを見つめ直して取り組んでいく段階」と鈴木校長。既に、普通科の生徒が商業科目を学んで就職に生かす例は少なくない。商業科の生徒が工業科目を学んで工業系資格を取得し、製造業に就職した例もある。生徒の科目選択の幅は着実に広がりつつある。また、教員の意識にも変化の兆しがあるという。 「これからは人の寿命も、働く期間も長くなる時代。今ある仕事や企業はいつまでもあるわけではないことは、さまざまなデータやニュースで伝えられてい校長鈴木和仁先生専門性プラスアルファの価値を伝えたい 複数学科が一緒になった酒田光陵高校の環境は、多様な専門性によって成り立つ現実社会に近いものといえる。総合選択制や学科を超えた協働プロジェクトは、そんな同校だからこその試みであり、他校が簡単に真似できることではないだろう。しかし、人口減少による同様な合併はこれからも起こり得るであろうし、なにより、実社会で活躍できる力をどう育成するかという観点では、同校のような異なる専門性や得意な面を生かして取り組む協働プロジェクトや課題研究の試みが参考になるのではないだろうか。Editor'sVoiceます。高校教育もこれまでと同じままというわけにいかない、世の中の動きを見ていく必要があると考える先生が増えてきました。こうした先生方の意識は、生徒の幅広い学びへの関心や履修をいっそう促していくでしょう」(鈴木校長) 今年度は社会人基礎力の育成をより強く意識し(図2)、新たな学科横断の取り組みも計画中。その1つが、学科の枠を超えて生徒が運営する「株式会社」の設立だ。これまでの各学科で培ってきた地域との関係性を生かし、地域からものづくりや修理を受注。工業科や情報科の生徒が実作業にあたり、商業科や普通科の生徒が経理や総務などを担当するなど、各学科の専門性や得意なことを生かして分担する。「課各専門性を生かした協働プロジェクトも計画題研究」の授業や委員会活動を絡めて取り組んでいく計画だ。 また、従来は各学科が単独で取り組んできた「課題研究」においても、学科横断の可能性を探っていくという。 「昨年度、情報科のある班が、スマートフォンをかざすと近隣の観光情報が表示されるバス停を発案し、コスト計算も含めて発表したんですが、『それ、なぜ商業科とやらないの?』と。それぞれの専門性を生かした協働によって1つの研究に取り組めば、お互い刺激を受けながら、もっと面白いことができるのではないでしょうか」(鈴木校長) 総合選択制の推進だけでなく、学校全体のさまざまな場面において、当初から掲げる学際的な教育を本格化させていくという。図1 総合選択制の仕組み●学科横断的科目群●自学科科目群すべて普通科目を選択すべて工業、商業、情報の専門科目を選択普通科目と専門科目をミックスして選択普通科目と専門科目をミックスして選択すべて工業、商業、情報の専門科目を選択すべて普通科目を選択LHRLHRLHRLHRLHRLHR総合学習3時間総合学習3時間総合学習3時間普通科目70時間普通科目48時間専門科目25時間専門科目25時間専門科目25時間普通科目70時間普通科目48時間普通科目70時間普通科目48時間普通科目14時間専門科目14時間総合選択科目普通科 履修例専門学科(工業、商業、情報) 履修例専門科目14時間普通科目14時間普通科目専門科目専門科目普通科目基礎学力人間性、基本的な生活習慣専門知識(読み、書き、算数、基本ITスキル など)(仕事に必要な知識や資格 など)(思いやり、公共心、倫理観、基礎的なマナー、身の周りのことを自分でしっかりとやる など)(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)基礎学力・専門知識を活かす力(社会人基礎力)図2 社会人基礎力の育成を目指す教育のイメージ経済産業省のWebサイトより「多様性」で拓く生徒の未来【学校事例 05】多様な学科を横断させた場………酒田光陵高校272017 MAY Vol.417

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