キャリアガイダンスVol.429
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教員の思いと強みを大切に「未来を創る主体」を育む 学校づくりへ 大学入学共通テストの実施まであと1年と少し。さまざまな不安が渦巻く中、何が求められているのか、どう取り組んでいけばいいのか、議論が重ねられ、そして今、試行錯誤の真っ只中に学校はあるのだと思います。 一方で、教育改革を見据えて、新カリキュラムへの対応など学校改革の必要性を認識しつつも、教職員の意識が揃わず、思うように身動きが取れない、そんな声を聞くことも少なくありません。 今号の表紙に描かれたイラストは、新しい学校づくりに取り組む先生方が、カリキュラムの見直しを検討している際、変化に背を向けてしまう先生方の抵抗感に葛藤・苦悩しているときに投げ掛けられたセリフです。変化を起こそうとすると、どうしても対立やジレンマがつきまといます。経験や立場、それぞれの教育観の違いもありますが、何よりも変わることは誰しもが不安だということ。 では、新学習指導要領の前文や総則に記されている「持続可能な社会の創り手」を育てるために、どのように学校づくりに取り組んでいけばいいのでしょうか。新たな学びをカリキュラムの中核にして、リソースを集めて新しい学校を創る、そんな先進的な事例もあります。しかし、いわゆる多くの“普通の学校”はどうすればいいのでしょうか。そして、先生方に求められるものとは 本特集では、これからの学校づくりの一歩をどう踏み出していけばいいのか、読者の先生方と考えていきたいと企画しました。未来を目指した改革こそが、多くの生徒たちの将来、そして社会が変わっていくことにつながると信じています。doingではなくbeing 先生方の思いと強みを大切にしながら、未来を共創する学びに取り組む学校が増えていくことを願っています。山下真司(本誌 編集長)62019 OCT. Vol.429

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