カレッジマネジメント187号
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65リクルート カレッジマネジメント187 / Jul. - Aug. 2014女子学園を創立した下田歌子は、近代女子教育の先駆者であり、国文学者、家政学者でもあった。その業績を体系化し、現在の教育活動に活かしていく必要があるという。「私立大学は志立大学。学祖の想いを体現する教育を実践できているかは、どの時代でも自問自答しなければならない。男女共同参画の時代、リーダーにもフォロワーにもなれる良質な中堅層の育成を目指したい。女子大ならではの教育を創りたい」と井原理事長。現代における女子大学の意義とは、実践女子大学ならではの人材育成とは何か。改めて建学の精神・教育理念を見直したうえで、10年後を見据えた教学グランドデザインを立案し、日野と渋谷両方で教育・研究・社会貢献における改革に乗り出しているという。将来に向けた具体的な改革実現が待ち遠しい。(本誌 鹿島 梓)1階奥のプラザはインテリア性の高いソファや照明を配置。このほかにも教室以外で学生がくつろげる「居場所」を多く配している。取材時もそこかしこで学生たちの憩う姿が見られた。各階教室の識別には、「重(襲)色目(かさねいろめ)」といわれる平安時代の技法をモチーフとした。学祖下田歌子が精通していた和歌をはじめとする美しい日本の文化性を表現しつつ、多様な組み合わせで白い壁に彩を添えている。人間工学的に疲れにくいおしゃれな椅子が並ぶ教室。後ろの仕切りは可動性のものもあり、開け放つことで広がる空間を利用した新しい授業の形も模索できる。最も大きい教室は収容定員376人。学部全体のイベントやシンポジウムなどに利用する。

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