カレッジマネジメント194号
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70リクルート カレッジマネジメント194 / Sep. - Oct. 2015大学生活で「成長したと思う」大学生は76%で、うち「とても成長したと思う」は22%であった(図表4)。男女別にみると、男子71%、女子81%と女子のほうが10ポイント以上高い。また、入学時の志望順位別にみると、第1志望か、第2志望以下であったかで「満足している」のスコアは14.0ポイント(図表1)の差だったのに対して、「成長したと思う」のスコアは7.6ポイント差となっており、成長実感は満足度より、第1志望と第2志望以下での差が縮まっている。男女×文理別にみると、理系女子が85%と最も高く、文系男子が69%で最も低い。項目がそれと拮抗している。女子は“学外での活動”男子は“学業”のスコアが高い傾向男女別に比較すると、女子は“学外での活動”、男子は“学業”に関する項目に高い傾向が見られる。自由回答含め、この結果要因を推測するに、女子はアルバイトでの世代を超えた関わりや就職活動を通しての学外ネットワークなどの『環境変化』、一方、男子は卒業論文や授業理解などを目標としてその『目標達成』を成長きっかけと感じる傾向が強いのではないだろうか。●大学生活で身についた力トップは「専門分野の知識・技術を理解・習得する力」、最下位は「将来、グローバルに活躍できる力」大学生活とその中の多様な経験を通じ、大学生は成長を感じ、様々な職大学生活には、授業・ゼミ等の学び、クラブ・サークル・アルバイト・友人との交流、就職活動、留学等様々な要素があるが、人それぞれに成長を感じるきっかけは異なる。その状況をとりまとめたのが図表5である。全体の傾向をみると、「卒業論文・制作を仕上げたこと」と答えた人は51%と半数を超え、成長を実感するのに重要なファクターであることが分かる。次いで、「アルバイトでの人間関係・責任の重さ」45%、「難しい授業を理解しようと努力したこと」45%、「教授先生から直接指導を受けたこと」38%、「就職活動」35%と続く。正課教育の優先順位の高さがうかがえるが、アルバイト・就職活動等の副次的な●在籍中の成長実感76%の大学生が「成長したと思う」最も高いのは理系女子(リケジョ)●成長のきっかけ5割が「卒業論文・制作を仕上げたこと」と回答理系女子 文系女子 理系男子 文系男子 第2志望以下・計 第1志望 理系 文系 女子 男子 志望 順位別 文理別 性別 性× 文理別 全体 とても 成長したと思う ある程度 成長したと思う どちらとも いえない あまり 成長していない 全く 成長していない 成長したと思う・計 成長していない・計 (n=1703) (n=983) (n=720) (n=1027) (n=601) (n=1000) (n=703) (n=550) (n=410) (n=477) (n=191) 21.7(%) 20.9 22.8 23.6 19.1 24.0 18.4 23.9 17.6 23.1 22.1 62.6 10.5 3.3 1.5 57.8 12.0 4.8 2.2 56.4 12.4 9.0 4.5 44.9 19.4 7.3 4.4 52.6 16.9 7.7 4.4 54.6 12.9 5.6 2.8 58.4 11.8 7.2 3.5 50.9 15.9 6.2 3.4 58.6 11.9 4.6 2.1 50.2 16.5 7.9 4.5 53.8 14.6 6.5 3.5 成長したと思う・計成長していない・計75.510.071.112.481.46.774.59.677.410.778.68.571.012.168.911.874.013.581.07.184.84.7図表4 大学在籍中の成長実感(単一回答)大学在籍中に、成長できたのか3

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