カレッジマネジメント197号
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51リクルート カレッジマネジメント197 / Mar. - Apr. 2016税理士、教員等の難関試験突破を目指す学生を1年次から支援しています。特待生制度を設け、試験合格までスタッフによる手厚い指導を行っています。2015年度は、国家公務員や県・市の地方公務員、警察官、消防士等に延べ97人(短大合格者10人を含む)が、教員採用試験に27人が現役合格しました。「就活力」を養う独自の就職支援制度もあります。上海やウラジオストクへの洋上就職合宿クルーズ「ほし☆たび」や「24時間耐久就職合宿」、難関企業を目指す女子学生のための「星稜女子力MOON SHOT講座」等です。これらの企画の多くは3年次後期から集中的に開始されます。それまでは、エネルギーを学業や課外活動に注いでもらいたいからです。これらの制度の下で全国トップクラスの就職率を実現しています。2015年度の実質就職率(卒業者数に占める就職者数の割合、卒業者数480名)は94.2%でした。本学では、学生の自主的活動にも積極的支援を行っています。「SEIRYO JUMP PROJECT」と呼ばれる制度がそうです。学生による企画を募集し、プレゼンテーション審査を経て採択されれば活動資金を支援します。現在、「オープンキャンパス活性化プロジェクト」、「障がい学生支援プロジェクト」等、14のプロジェクトが活発に活動しています。新学部の設置グローバルな視野で物事を考え行動できる人を育てるために、4年前に留学・語学研修・英語力向上の支援制度を設けました。毎年4名前後の学生が海外の大学に留学し、100名を超える学生が語学研修に出かけています。本学にも中国やロシア、カナダ、台湾、フィリピン等から留学生が訪れ、経済学部生として、あるいは本学の国際交流センタープログラム受講生として学んでいます。海外協定校は現在50大学余りありますが、さらに増やしていく予定です。2016年4月には、グローバル人材育成を目的とする人文学部国際文化学科が開設され、第1期生が新学舎「グローバルコモンズ」で学びを開始します。折しも世界は今、民族・文化・宗教・政治・経済の複合的対立による衝突やテロが至る所で発生し、混迷の度を深めています。対立の打開に向けて新たな叡智が求められています。多様な文化の存在を認め、自文化との違いを尊重する異文化理解はその叡智の一つといえるでしょう。人文学部国際文化学科は、そうした異文化理解に基づいて世界を冷静に見据える視座と、自文化への誇りを持って世界の人々と協働できる人材を育てていきたいと考えています。新学部の特長は4つあります。1つ目は、完全クォーター制の導入。短期集中授業による学習効果と協定校との間で留学時期の柔軟な対応をするためです。2つ目は、ステップアップ方式による英語力強化プログラム。3つ目は、1年次の第4クォーターから随時留学を開始する早期留学制度。学生達がフレッシュな感覚で受け止めた異文化原体験を、宗教学・比較文化学・文化人類学等の学修を通じて洗練することにより、文化と宗教、文化と社会及び異文化間の様々な関係理解をより深めることができると考えるからです。4つ目は、3年次以降の専門分野の授業が原則として英語で行われることです。「比較文化学系」、「観光学系」、「英語学系」の3分野で構成され、いずれもグループディスカッション主体の少人数で行われます。本学は、2017年4月に創立50周年を迎えます。その年の秋に記念事業を企画していますが、その時期は人文学部の第1期生が留学を終えて帰国する頃でもあります。留学の成果報告とともに、海外協定大学の関係者を招き交流イベントやシンポジウムも開催したいと考えています。人文学部をはじめとする本学のグローバル化への取り組みを社会に、そして世界にアピールする良い機会になるでしょう。

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