カレッジマネジメント198号
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40リクルート カレッジマネジメント198 / May - Jun. 2016横浜で働く勤労学生の旺盛な学習意欲に応えたい─。創立者米田吉盛が学校設立を決意したのが1928年(昭和3年)、29歳の時。本学前身の横浜学院を創設し、翌年、旧制の横浜専門学校となり、1949年に学制改革により神奈川大学が設置されました。向学心のある学生に対し積極的に学習機会を提供するために、草創期から地方入学試験や給費生制度、市民を対象とした公開講座を実施してきた歴史があります。なかでも「給費生制度」は、本学のポリシーを最もよく表す制度といえるでしょう。この制度は、毎年12月23日、全国19会場で行われる「給費生試験」に合格し、給費生として入学した学生に対して、返還不要の奨学金を給付する制度です。初年度納入金を大幅に免除するほか、学費相当額の奨学金を給付。さらに自宅外通学者に対しては生活援助金を付与し、4年間で最大800万円を給付します。これ以外にも新入生奨学金、地方出身学生支援奨学金、自己実現・成長支援奨学金など、そのバラエティーと予算規模は、大学奨学金制度として日本有数と自負しています。本学はかつて国立大学よりも学費が安かった時期があり、全国各地から勤労学生が集まってきました。全国型大学という伝統は現在も続き、自宅外通学生が約4割を占めています。そうした学生たちのために、「学生マンション」を8棟完備しています。今後さらに拡充していく予定です。成長支援第一主義本学教育の特長は、「人づくり」にあると考えます。建学の精神を米田吉盛は、「質実剛健」「積極進取」「中正堅実」という3つの言葉で表現しました。これを踏まえ、近年私たちは、「約束します、成長力。──成長支援第一主義──」というコンセプトを掲げています。学生の成長をあらゆる方法で支援する、その強い覚悟を持って教育に取り組んでいます。かねこ・よしお氏1955年山形県生まれ同志社大学商学部卒業、大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得後退学大阪大学で博士(経済学)の学位取得労働省、愛知県庁、熊本学園大学経済学部専任講師、大分大学経済学部助教授を経て、2003年神奈川大学経済学部助教授2007年経済学部教授その後、第二経済学部経済学科主任、横浜キャンパス共通教養系科目教育協議会会長、経済学部長兼第二経済学部長などを歴任し、現在、学校法人神奈川大学評議員、同理事2016年4月1日、神奈川大学学長就任専門は、財政学、地方財政。特に、財源配分、政府間財政関係の研究所属学会は、日本説得交渉学会(会長)、日本経済学会、日本地域学会、日本都市学会、日本財政学会、日本地方財政学会著書多数全国型大学からグローバル大学へと進化するために神奈川大学 学長兼子 良夫

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