カレッジマネジメント203号
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23リクルート カレッジマネジメント203 / Mar. - Apr. 2017特集日本型職業教育の未来高等教育をめぐる状況経済社会の状況背  景○産業構造の急激な転換 (第四次産業革命、国際競争の激化)  →職業の盛衰のサイクルの短期化、予測の困難化○就業構造の変化  →ジョブ型雇用へのシフト、企業内教育訓練の縮小○少子・高齢化の進展、生産年齢人口の減少  →労働生産性向上に向けた要請○高等教育進学率の上昇(大学教育のユニバーサル化) → 学生の資質やニーズの多様化(大学の機能別分化の必要性)○産業界等のニーズとのミスマッチ → より実践的な教育へのニーズ、社会人の学び直しニーズ への対応○より積極的な社会貢献への期待と要請 → 変化の激しい社会に対応した人材、成長分野を担う人材の育成 実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化について・ 「実践力」と「創造力」を育む教育課程・ 産業界等と連携した教育課程の開発・編成・実施・ 実習等の強化(卒業単位の概ね3~4割以上、長期の企業内実習等)           ・ 実務家教員を積極的に任用(必要専任教員数の4割以上) ※専任実務家教員の必要数の半数以上は、研究能力を合わせ有する実務家教員・ 社会人、専門高校卒業生等多様な学生の受け入れ ※社会人も学びやすい柔軟な履修形態 ※短期の学修成果の積み上げによる学位取得等も促進・ 4年(大学相当)、 2年又は3年(短期大学相当) ※4年制の課程については、前期・後期の区分制の導入も可・ 4年制修了者には、「学士(専門職)」を授与・ 2・3年制修了者、4年制前期修了者には、「短期大学士(専門職)」を授与・ 大学・短期大学における「専門職学部・学科」も制度化【 教 育 内 容 】【 教   員 】 【学生受け入れ】【 修 業 年 限 】【 学   位 】【学 部 等 設 置】制度設計理論にも裏付けられた高度な実践力を強みとして、専門業務を牽引できる人材               かつ変化に対応して、新たなモノやサービスを創り出すことができる人材高度な実践力+豊かな創造力【観光分野】:適確な接客サービスに加えて、サービスの向上や旅行プランの開発を企画し、実行できる人材【農業分野】:質の高い農産物の生産に加えて、直売、加工品開発等も手掛け、高付加価値化、販路拡大等を先導できる人材【情報分野】:プログラマーやデザイナーとしての実践力に加えて、他の職業分野と連携し、新たな企画構想を商品化できる人材 等〈例〉今後の成長分野を見据え、新たに養成すべき専門職業人材分野を見据え新た新た新た新新新に養成すべき新しいタイプの人材育成の強化が急務○幅広い教養や、学術研究の成果に基づく知識・理論とその応用の教育○特定職種の実務に直接必要と なる知識や技能の教育大学・短大専門学校新たな高等教育機関研究・理○高度な実践力豊かな創造力国際通用性の担保高等教育としての質保証実践的な職業教育にふさわしい教育条件の整備独自の基準の設定

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