カレッジマネジメント203号
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28リクルート カレッジマネジメント203 / Mar. - Apr. 2017【必置教員】・修士課程を担当する研究指導教員数の1.5倍の数を置く・上記必置教員は原則として他の課程の専任教員を兼務できない【実務家教員】・3割以上の実務家教員を置く(ただし法科大学院は2割、教職大学院は4割)【教育方法】・少人数教育を基本とする・双方向・多方向に行われる討論や質疑応答、事例研究、現地調査等による実践的な教育を行う【学位】対し、専門職大学院で養成しようとしているのは、専門的な知識・スキルを兼ね備え、変化の大きな現代社会に対応して創造的な貢献を行うことができる職業人である。そこでより実践的な教育を充実させるため、教育方法や教員数についても規定されている。刻々と変わる職業の現場の状況に逐次対応した教育内容を、ディスカッションやケーススタディ、フィールドワーク、ワークショップ等の教育方法を駆使して提供することが求められている。また、教育の主たる対象の一つとして、「社会で活躍する職業人」が位置づけられ、社会人に配慮した環境の整備が求められたのも、大きな特色である。現在の市場規模推移◆研究科・専攻数/定員の推移2003(平成15)年度に10大学10研究科・専攻で創設された専門職大学院は、現在、117大学166研究科・専攻(2017年度募集実施校)となっている。2016年度に18の県で教職大学院が開設されたことでエリアの広がりも増し、設置都道府県は41に達した。各専攻の定員は平均51.9人(2017年1月現在)。グロービス経営大学院(定員600人)等、200人を超える定員を持つ専攻が7専攻ある一方で、地方国立大学の教職大学院を中心に定員15人以下の専攻も21あり、規模の面でも多様なバリエーションとなっている。専攻数・定員のこれまでの推移(図表2)は、2010年前後をピークに減少修士(専門職)法科大学院/法務博士(専門職)教職大学院/教職修士(専門職)【認証評価】5年ごとに第三者評価を受審専門職大学院では修士論文が必須とされておらず、学位も通常の修士課程とは異なる新たな学位号が設定された。このことは、専門職大学院が、通常の修士課程とは異なるディプロマ・ポリシーを採用していることを示している。修士課程が、研究成果として質の高いアウトプットを行うことができる研究者の養成を目的としているのに図表2 専門職大学院の専攻数・定員の年度別推移※文部科学省「学校基本調査」等より筆者作成02000400060008000100001200020406080専攻数0100(人)定員2003年度2004年度2005年度2006年度2007年度2008年度2009年度2010年度2011年度2012年度2013年度2014年度2015年度2016年度2017年度定員(人)一般670 1580 2792 3722 4072 4352 4448 4715 4800 4835 4960 5000 4930 4835 4590 教職大学院696 816 840 830 815 815 833 888 1224 1274 法科大学院5605 5840 5840 5840 5810 5780 4929 4576 4484 4261 3809 3169 2724 2689 専攻数一般102548667581838585848483817975教職大学院19242525252525274547法科大学院6874747474747473736967544544

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