カレッジマネジメント204号
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7リクルート カレッジマネジメント204 / May - Jun. 2017特集認証評価第3サイクルに向けての11項目から4項目へと大幅に減少している点である。例えばアメリカのアクレディテーション機関でも、評価項目を、目的の明示、目的の実現を可能としている機能、教育の質の維持のための資源、教育の質保証の体制等へと集約し、大学が自由に記述できるようにしているケースもある。項目数の整理は、評価項目間の重複を避けることができ、独自の自己点検・評価が積極的に行われている場合は利点として考えられる。ただ、評価基準がある程度細分化されていたほうが大学が漏れなく評価することができるのに対し、大綱的な評価基準では評価機関が求める水準に足る十分な自己評価ができない恐れがある。評価者にとっては、大括りな項目にまとめられた報告書から評価すべきポイントを読み取るのに相当程度の熟練が必要である。評価項目の整理は意欲的な試みだが、第3サイクルに向けて評価基準が何を求めているのかを大学に対して十分説明することが肝要である。表2は、第1サイクルの終わりから第2サイクルにかけて、直近の7年間の大学の認証評価の受審状況を示したものである。3つの評価機関を受審した大学を設置者別に見ると、相変わらず、国立大学が1校を除いて全て大学改革支援・学位授与機構を受けていること、公立大学は大学基準協会大学改革支援・学位授与機構日本高等教育評価機構第1サイクル第2サイクル第1サイクル第2サイクル第1サイクル第2サイクル1. 理念・目的1. 理念・目的1. 大学の目的1. 大学の目的1. 建学の精神・大学の 基本理念及び使命・目的1. 使命・目的等2. 教育研究組織2. 教育研究組織2. 教育研究組織2. 教育研究組織2. 教育研究組織2. 学修と教授3. 教育内容・方法3. 教員・教員組織3. 教員及び教育支援者3. 教員及び教育支援者3. 教育課程3. 経営・管理と財務4. 学生の受入れ4. 教育内容・方法・成果4. 学生の受入4. 学生の受入4. 学生4. 自己点検評価5. 学生生活5. 学生の受入れ5. 教育内容及び方法5. 教育内容及び方法5. 教員6. 研究環境6. 学生支援6. 教育の成果6. 学習成果6. 職員7. 社会貢献7. 教育研究等環境7. 学生支援等7. 施設・設備及び 学生支援7. 管理運営8. 教員組織8. 社会連携・社会貢献8. 施設・設備8. 教育の内部質保証 システム8. 財務9. 事務組織9. 管理運営・財務9. 教育の質の向上及び 改善のためのシステム9. 財務基盤及び 管理運営9. 教育研究環境10.施設・設備10.内部質保証10.財務10.教育情報の公表10.社会連携11.図書・電子 11.管理運営11.社会的責務12.管理運営13.財務 14.点検・評価15.情報公開・説明責任表1 認証評価機関の評価基準新旧比較

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