カレッジマネジメント206号
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一瞬へのチャレンジャー  宮崎県・木崎浜海岸。南北2kmに広がる砂浜、太平洋に面し良い波が立ちやすいサーフィンのメッカだ。海に集まったのは宮崎産業経営大学サーフィン部のメンバー達。4名のプロサーファーを擁するこの部は、NSSA(日本学生サーフィン連盟)が主催する「全日本学生サーフィン選手権・秋季大会」において、2013年〜2016年の団体戦4連覇を果たしている。現在主将を務める指原裕也さんもプロサーファーの一人だ。「部員の多くは、小学生の頃からサーフィンに取り組んでいます。私自身も小学4年生の時から、父に連れられてサーフィンを始めました。中学2年生の時に初めて大会に出場し、どんどんサーフィンの魅力にはまっていきました」。学生生活と並行し、プロの大会に参戦して規定ラウンドをこなし、規定点数を出さなければプロにはなれない。そんな厳しさを乗り越え、部活動の主将としても後輩たちへの指導に取り組む。「教えることを通して、自らも考え、技術を言葉にすることでとても勉強になっています」。真摯な姿勢でサーフィンに取り組む彼らにはもう一つの目標がある。それは毎年7月の海の日に、学生たち自身が主催する「曽山寺マスターズサーフィンコンテスト」の成功だ。2017年の7月で15回目の開催となる歴史のあるイベントは、サーフィン部の学生たちが運営の全てを担い、全国から120名ものサーファーが集う。「運営に関わることで、様々な経験を積むことができます。このイベントの成功、10月の学生選手権の大会での連覇に挑むこと。これが私たちの大きな目標になっています」。東京オリンピックの正式競技種目となり、さらに注目を集めるサーフィン。最後にその魅力について指原さんは語る。「自然の海である以上、同じ波は2度ありません。その一瞬の波に乗っている時は、どのスポーツよりも楽しい!と心から思えるのがサーフィンです」。まさに彼らは「一瞬へのチャレンジャー」。真の競技スポーツとしてのサーフィンの未来は彼らが切り拓いてくれるだろう。 (写真・文/西山俊哉)指原裕也 さん(経営学部3年)学生のリーダー宮崎産業経営大学 サーフィン部当代当代Vol.68

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