高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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3月1月2月推薦を受けるつもりだと言っていた。もうそういうことちゃんと考えてるんだな。自分はどうしようかと、ちょっと不安になってきた。 夏休みは学校で夏期講習のほかに、10月の修学旅行のための準備もあった。台湾に行くので英語で日本の文化を紹介するプレゼンシートを作成するのだ。文化祭の練習もあって、夏休みも毎日帰宅が遅くてクタクタで、また親に怒られてばかり。でも別に悪いことしてないから。進路への意識の芽生え 9月の文化祭は稚拙な英語ながらなんとか成功。引退する先輩たちから「初めは英語劇は反対だったけど、いい思い出になったよ」と言われて涙が出た。苦労したかいがあった。でも鉄研の発表を見に行けなかったことがちょっと心残り。友達に「青組にいた鉄研の1年生がミクのこと見に来てたよ」と言われたけど、鉄研!? でも1年生ならダイキ先輩じゃないってことだよね…。  文化祭が終わると来年の科目選択があった。オープンキャンパスで気に入った大学は私立だけど、入試にセンター試験を採用しているので視野に入れておこうと考える。 そして待望の修学旅行。台湾の高校生たちとの交流はうれしかったけれど、彼らが自分たちよりずっと英語を話せることにショックを受けた。自分ももっと頑張らなければと負けず嫌いに火がついた。行事が多かった2学期はあっという間に過ぎていった。 3学期になると3年生は受験態勢。2月は3年生は登校しないので先輩たちの動向が気になっている。今の自分は何も決め切れてない。先輩たちはどうやって志望校を絞れたのか聞いてみたい。3月に合格体験発表会があるけれど、そこで先輩たちの笑顔が見られるといいなと思うミクだった。科目選択/3年生で履修する科目を選択しますが、ここで重要になるのが、志望校の入試科目です。この時期はまだ志望校が明確でないことが多いですが、最終的に志望する大学の入試科目を学んでいなかったということがないよう、迷っているようであれば声をかけてみるのも手です。遅い帰宅/帰宅が遅くなったり、クタクタの状態で帰宅し眠ってしまって、深夜に起き出すなど、生活リズムが崩れる子どもも多いようです。仮眠は15〜20分に。それで起きられないなら朝まで寝かせて、翌朝早起きして勉強する習慣にするなど、夜型にならないよう気をつけたいものです。最近は公立高校でも海外へ修学旅行に行くことが珍しくなく、また、修学の目的を明確にして行うことが主流となっています。事前に目的地の文化について調べたり、現地の人と交流するための準備など、学びの要素が増えています。大学受験を終えた先輩たちの、成功体験、失敗体験などを聞く場を設けている学校が多くあります。先輩の生の声を聞くことで、まだ先と考えていた受験が一気に現実味を増し、受験のスイッチが入る生徒も出てきます。現在の大学入試は非常に複雑化しています。例えば私立でもセンター試験を利用していたり、同じ試験で複数学部を併願できる「全学部統一入試」を導入している大学も多数あります。併願の際、無駄な費用をかけないためにも、各大学の合格発表日と入学金納付のスケジュールは保護者も確認しておきたいところです。大学受験には一般入試の他に、指定校推薦(大学から指定を受けた高校からのみ出願できる)、公募推薦(条件を満たせば誰でも出願できる)、AO入試(学力だけで測れない能力や大学への適性で判断する)があり、選抜方法によって募集期間や入試の時期が異なります。AO入試は3年生から準備するのでは遅いケースがほとんどです。入試を早く終わらせたいがために「行きたい大学」でなく「行ける大学」を推薦で選んでしまう生徒もいるので、本当に行きたい大学なのか確認が必要です。修学旅行のための準備合格体験発表会センター試験を採用指定校推薦8月9月10月12月11月17for Parent 2016

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