高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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 毎年の学費を全額家計から出すのが厳しい場合、給付型奨学金を狙いつつ、採用枠の大きい貸与型の奨学金を申し込みましょう。 その代表が、国の予算と利用者の返還金などで運営されている日本学生支援機構の奨学金です。これは大学、専門学校などの種類別に学力基準と家計基準が決まっているので確認を(上の表参照)。 申し込み方法は2種類ありますが、できるだけ高3の春に高校を通して募集する「予約採用」で申し込みましょう。これでダメでも、入学後にその学校で申し込む「在学採用」で再度、応募できます。 最近は無利息の第一種奨学金の採用枠が徐々に増えていますが、利息付きの第二種でも在学中は無利息で、適用利率も低いため、教育ローンより有利。第二種は貸与月額を自分で選べる点も便利です。ただし、どちらも4年間借りればトータルの貸与額は数百万円になるため、返済時のことまで考えて必要最小限に抑えるのがポイントです。学力や家計の基準を確認し予約採用で高3の春に応募貸与型奨学金は返せる範囲の金額で借りる●日本学生支援機構の手続きの流れ●          大学生の奨学金の利用条件 (予約採用・2016年度入学者の場合)種類第一種奨学金(無利息)第二種奨学金(利息付)入学時特別増額貸与奨学金学力基準高等学校の申込時までの成績の平均値が3.5以上高等学校の学業成績が平均水準以上、学修の意欲があり学業を確実に修了できる見込みがあると認められるなど申し込み基準第一種・第二種奨学金の申込者で、以下のいずれかを満たす人。1)奨学金申請時の所得金額がゼロ評価となる人(4人家族・給与所得者で年収400万円以下程度)2)1以外の人で、日本政策金融公庫「国の教育ローン」が利用できなかったことを証明する書類を提出した人家計基準(世帯収入の目安)4人家族給与所得者:年収781万円以下それ以外:年間所得349万円以下給与所得者:年収1124万円以下それ以外:年間所得692万円以下5人家族給与所得者:年収896万円以下それ以外:年間所得464万円以下給与所得者:年収1274万円以下それ以外:年間所得842万円以下貸与金額【国公立】自宅通学  月4万5000円自宅外通学 月5万1000円【私立】自宅通学  月5万4000円自宅外通学 月6万4000円上記のほかに月3万円も選択可能大学や通学形態を問わず月3万円、5万円、8万円、10万円、12万円から選択。私大の医学・歯学・薬学・獣医学課程は増額が可能貸与金額一時金で10万円、20万円、30万円、40万円、50万円から選択日本学生支援機構※私立の短期大学や専門学校で第一種を利用する場合、貸与月額が異なる※在学採用(緊急・応急採用含む)の場合、家計基準は異なる6月~5月4月10月下旬5~6月秋春6月~1~2月高校3年進学後2回目募集&申し込み(第二種のみ)在学中の高校で申し込み不採用の場合も入学先の在学採用に応募可能入学した学校で申し込み採用通知採用通知第1回目の振込採用通知第1回目の振込進学届を提出予約採用在学採用※入学時特別増額貸与奨学金がある場合は、同時に振込以降は毎月一定の日に振込56for Parent 2016

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