高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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距離感とは?子どもとのちょうどよいを出し合う雰囲気が自然につくられますよ。話し合いでは早くに結論を求め過ぎず、じっと待つ時間ももてるといいですね。鈴木▼本校では毎年、3年生に「保護者に言ってもらってよかった言葉・言われたくなかった言葉」についてアンケートをとっています。言われたくなかった言葉には、「○大より下は勘弁してよ」と世間一般の尺度を押し付けたり、「○○ちゃんは△大に受かった」と他人と比べたりする言葉が並びます。一方の言われてよかった言葉にあがるのは、「あなたらしく頑張って」「自分のやりたいことをやり遂げようね」といった、子ども本人を軸にした言葉です。「私の考えを尊重してほしい」という思いに応えるには、おそらくそんな言葉がけになるんでしょうね。よい言葉をもらった生徒は、入試の結果がどうであれ、前向きな姿勢で進学していきます。小学生は「リード」、中学生は「同調」、高校になると自立に向けて「距離感をもった信頼」が大事になります。椿先生保護者の態度別 高校生が進路を考える上で保護者に望む行動・態度とは?【進路を考える上で保護者にしてほしいこと】一般社団法人全国高等学校PTA連合会・株式会社リクルートマーケティングパートナーズ合同調査 第7回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」2015高校生から見た保護者の干渉度別に見てみましょう。まず、「してほしいこと」は、【干渉】【無関心】に「私の考えを尊重してほしい」「私の話をちゃんと聞いてほしい」の多さが目立ちます。【ちょうどよい】は、「してほしいことはない」が3割を超え、保護者への依存度は低めのようです。一方の「やめてほしいこと」は、「望みを高く持ちすぎる」「勉強や成績の話ばかり」が、いずれの干渉度でも上位にきています。■ 保護者が干渉だと感じている高校生(456人)■ ちょうどいいと感じている高校生(1187人)■ 保護者が自分に無関心だと感じている高校生(206人)私の考えを尊重する具体的にアドバイスする私の話をちゃんと聞く進路について私よりも詳しく情報収集するあたたかく見守っている励ましてくれる私の進路について関心を持っている放っておいてくれる相談にのってくれる今の進路や進学について知っているしてほしいことはない5040302010(%)0データをチェック!●急に「高校生の保護者」の顔になるのは簡単ではありません。気になる保護者の言動はありますか。森口▼三者面談では生徒の本音も聞きたいのですが、たまに保護者の方がすべて代弁してしまうことがありますね。河口▼保護者会や面談で、「うちの子、成績が悪くて…」と居づらそうな方がいらっしゃいます。でも、子どもの成績は保護者のせいじゃないんだから、そんなに小さくなる必要はないと思います。椿▼子どものことを自分のことのように感じて、何かあった時に一緒に慌ててしまうのも避けたいですね。鈴木▼これまで自分の人生を削って子育てしてきて、保護者は子どもの人生の全責任を負っているような気「子どもの人生は本人のもの」との認識をベースに【進路を考える上で保護者にやめてほしいこと】■ 保護者が干渉だと感じている高校生(456人)■ ちょうどいいと感じている高校生(1187人)■ 保護者が自分に無関心だと感じている高校生(206人)望みを高く持ちすぎないでほしい勉強や成績の話ばかりするのはやめてほしいプレッシャーばかりかけないでほしい自分の考えを押しつけないでほしい頭ごなしに夢や進学先の希望を否定しないでほしい自分の経験だけをもとに話さないでほしいお金の話ばかりするのはやめてほしい夢や進学先をバカにしないでほしい思いつきでアドバイスしないでほしい「好きなことをしなさい」だけで終わらないでほしい就職が有利というだけで進路や学科を勧めないでほしい放っておくのはやめてほしい5040302010(%)08for Parent 2016

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