高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2017
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20for Parent 2017 今どきの大学・専門学校の学び 立命館大学の産業社会学部では、「社会の現場で学ぶ」をテーマに、地域連携プロジェクトが数多く実施されている。その一つが、「リッツファーム・プロジェクト」。奥田さんは、このプロジェクトのリーダーだ。 主な活動は、京都市の京北地区の市民農園で野菜を育て、その野菜を販売し、料理してカフェなどで提供すること。そしてそれらの活動を通じて、都市部の人々と「京北」をつなぎ、地域の活性化につなげようという取り組みだ。 「大学2年まではラクロス部で部活中心の大学生活。ケガで退部を考えたときが、ちょうどゼミの選択時期で、フィールドワーク中心で視野が広がるかなと思い選びました」 その言葉どおり、3年生から奥田さんの世界は急激に広がっている。 「京北地区の農家の方々との交流のほか、『京北ふるさと祭り』などのイベント会場でもいろんな職業の人と交流します。先日も、木こりの方と知り合い、一緒におもしろいことができるといいねと話が盛り上がっているところです。また、同じように地お子さんが今後進路選択を進めるうえで、保護者自身も最近の大学・専門学校での学びのあり方を理解しておくのは大切なこと。何しろ、今どきの大学・専門学校での学びは、ひと昔前とは大違い。一方的に講義を受けるばかりではなく、自発的に調べ、グループで討論し、考え、行動する。そんな学びの変化を、実際に体験している学生の皆さんから知ってみようという企画です。将来のお子さんの姿と重ねてみませんか?構成・取材・文/清水由佳今どきの学びを理解するためのキーワード社会人基礎力2006年から経済産業省が提唱している「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」。「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力と、それらをさらに詳しく「主体性」「課題発見力」「発信力」など12の能力要素を提唱している。現在、大学をはじめとした教育現場で行われているさまざまな改革の基盤にある考え方の一つ。アクティブ・ラーニング一方的な講義だけでなく、学生が主体的に授業に参加し、仲間と深く考えながら課題を解決していく授業形態。グループワークやディスカッションなどを取り入れて行うことが多い。カフェの案内看板を手に。周囲の友達から「いつもキラキラしている!」と言われるとおり、何ごとにも好奇心いっぱい。「外に行けば行くほど、いろんな人とつながって、そこからまた新しいことが見えてきます。もうやりたいことがいっぱいありすぎて(笑)」 立命館大学産業社会学部 3年奥田彩亜さん農村地区の課題解決に少しでも力になりたい。やりたいことだらけです!京都の京北地区と都心部を食と農でつなげる活動協働学習学生同士が互いに協力し合いながら、課題などを解決していく学習方法。アクティブ・ラーニングで行われている学習形態の一つでもある。PBL(Project Based Learning)課題発見&解決型学習「プロジェクト型学習」や「問題解決型授業」と言われることもある、何らかの課題をグループで解決していく学び。企業や自治体などから実際の課題を提示されて行う場合も多い。※学生の皆さんの学年や勉強内容はすべて、取材時(2016年1月)のものです。

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