高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2017
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22for Parent 2017て、議論したり状況確認したり。先生は、『仕事は必ず複数あって同時並行。マルチタスクを確実に行うことが重要なんだ』と。おかげで自分が確実に成長しているのがわかります」 このゼミを取るキッカケは、2年次に履修した安齋先生の「ビジネス・リーダー論」。毎回席替えしての頻繁なディスカッションや地域の課題に取り組むグループワークが、新鮮でワクワクした。一人では思いつかないことでも、チームで頑張ると思いもよらない力が発揮できる。それは3年生になってさらに痛感している。 「メンバー全員が納得いくまでとことん話し合い、ときには悩みも共有し合う。かけがえのない仲間と一緒にいると何でもできる気がする」 結果として、「大学生観光まちづくりコンテスト」では、ポスターセッション優秀賞になり大よろこび。一方で、JAXAの技術を活用したビジネスプランを考える「前橋企業魅力発掘プロジェクト」では惜しくも全国 齋藤さん所属の社会デザイン論ゼミでは、いくつものプロジェクトを同時並行に進める。「東北復興応援チャリティ・リレーマラソン支援」「大学生観光まちづくりコンテスト」「群馬県立図書館の更なる活性化策の提言」「道の駅『玉村宿』女子大プロジェクト」「前橋企業魅力発掘プロジェクト」など。ゼミ生は7人。足並みをそろえるだけでも並大抵ではない。 「夏休みも、毎日学校にいました(笑)。とにかく、必ずみんなで集まっ 医学部生だけど、子どものころから「ものづくり」も大好き。選択必修の授業「リベラルスタディ」に、「人型ロボットプログラミング入門」のコースがあると知り、迷わず選択した。ちょうど鹿児島県の肝付町が募集していたICTを活用した地域おこしアイデアへの参加も決定。 「病院実習で、車椅子の高齢者の認知症予防には運動が大事と聞き、pepperに体操アプリを入れたら役立つのではと開発に取り組みました」 大阪府立大学の学生とも共同開発したり、pepperのコミュニティサイトなどを通じてさまざまな社会人や技術者の人々とアイデアや情報交換するなど、人の輪が広がった。10月下旬には、実際に肝付町の老人福祉施設でお披露目も行った。 「ところが、当日うまく動かなくて…。でも、高齢者の方々が、とても楽しそうにpepperをなでたり、話しかけたり。施設の方から、『あんな笑顔はなかなか見られない』というお話をうかがい、もっといいものを開発したいと思いました」ビジネスプランのプレゼンテーションの映像を前に。「人前で話す機会が多いので、自分の意見をしっかり考え伝えることに慣れてきたと思います。将来は、メディアを通じて、社会に貢献できる仕事をしたいと思うようになりました」アプリを開発したpepperたちと。これからは、手にしているSotaを活用した開発もしたいと思っている。「医学の道を進んだら、ものづくりはあきらめるしかないと思っていたのが、こんなふうに自分の好きなことがつながるなんて。勉強は大変だけど、とてもやりがいがあります」同じ授業の仲間たちと、グループワークでアプリ開発。教え合い、助け合いながら。将来の目標は、循環器系の医者になることという川上さん群馬県立女子大学国際コミュニケーション学部 3年齋藤なつ希さんうまくいかない悔し涙をたくさん流した。その分、着実に成長したと思えますいくつものプロジェクトを並行して頑張ることの意義高齢者の認知症予防に体操アプリを開発現場の人の意見を聞きますます開発意欲が高まる議論をし、人前で発表するチームの力を実感ダンス部に所属し、ダンス三昧の高校生活。ヒップホップ、創作ダンス、八木節など、幅広いジャンルに挑戦。高校1年次に、英語スピーチコンテストで優勝し、アメリカに1週間語学研修へ。もっと英語を勉強し、視野を広げたいと思って、現在の学部に進学を決めた。国際コミュニケーション学部の安齋徹先生のゼミナール。社会をよりよく変革し、新たなビジネスを創造していくことが目標。「日本一のゼミを目指そう!」が合言葉で、社会貢献、地域の課題への取り組み、学外コンテストという3本柱に積極的に挑戦する。プロジェクトのリーダーは輪番で必ず回ってくるので、責任をもってやり遂げる経験を全員がする。どんな高校生活?社会デザイン論ゼミナールとは?渋川女子高校(群馬・県立)卒業獨協医科大学医学部 1年川上博紀さん一人で頑張るのではなくみんなで頑張るのが、大学の学びだと思う

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