高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2017
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23for Parent 2017 「高校時代、将来の具体的な夢はなく、漠然と『とりあえず大学に進学かな…』と思っていました」 高校の進路指導室で日本電子専門学校の資料を目にした野中さん。「ビジネススキル」と「社会人基礎力」を並行して学べる学科の存在を知り、将来の選択肢が広がると感じて入学を決意。入学後は、日本マイクロソフトなど企業人の特別講義や、ビジネスの立案・運営方法について、架空企業を用いた多種多様な設定のグループワークを頻繁に体験。 「はじめは、たった4人のグループでも意見が飛び交い、見解に多くの差 プログラミングを通じて、人と学び合い、協働することを体験している川上さん。一方で、大学では部活が必修でバドミントン部に。先輩から、授業や学生生活について教わることも多い。 「高校までは、勉強は個人でひたすら力を伸ばす感じだったけど、大学の学びは、みんなで協力して成長していく。そんな違いがあると実感しています」異があることに驚きました」 高校時代と違い、苦手な人とも必ず関わらなくてはいけない。授業では数えきれない問題が発生。結果、1年次に実施する学園祭の企画はお蔵入りとなり、コミュニケーションの難しさを痛感したそうだ。 「気まずくなってもグループワークは続く。その繰り返しです。積み重ねた経験によって、徐々に人との距離の取り方や、議論の進め方を感覚で理解できるようになりました。まさに体得したと言えます」 いかに自分と違う人の視点に立てるかが楽しくなってきたという野中さん。次第に「人と関わる仕事をしていきたい」と思うように。興味のなかった地元のマラソン大会のボランティアに参加したり、人と関わる機会を積極的に増やすようになる。 「2年目の学園祭は、切磋琢磨し成長したクラス全員でリベンジ!苦難の末やり遂げた達成感は格別で、心に残る思い出ができました」プロジェクトを進めるうえでは、本音でのぶつかり合いを避けることができない。「その分、深い絆で結ばれたと思います」ディスカッションでは、ちゃんと自分の意見を言うことも大事だと実感。「視野が広くなったと思います」2年めに、クラスで参加した文化祭。フランクフルトの屋台を実施。「売上予測や原価計算など、ビジネスを意識してしっかりやりきりました!」「高校時代は、これといって夢もなく、何をしたいということもなかったけれど、嫌でも人と関わったことで、逆に人にすごく関心をもてるようになりました。人材派遣会社の正社員に内定し、4月からの社会人生活が今からとても楽しみです」大学ではフラダンス・サークルにも所属し、こちらも全力投球。カレッジ・フラ・コンペティションで準優勝も!日本電子専門学校情報ビジネスライセンス科 2年野中麻菜美さん人と関わる難しさを痛感。経験を積み重ねやっぱり人と関わることが好きと確信しましたグループワークで実感。人の考えはこんなに違う!自分からボランティアに参加。行動や視野が広がった大会に進めず、悔し涙を流した。 「でも、アイデアとプレゼンテーションは絶対良かったと思うので、次の機会にはさらに磨きをかけたい」 そんな、失敗から立ち上がる逞しさも、大学で身につけたようだ。中学生のころ、父親の心筋梗塞がきっかけで、医者を目指したいと思うように。そのため、高校も医科コースを選択。高校1年次から朝から夜遅くまで勉強漬けの毎日。「おかげで自分を律する精神はついたと思います」弓道部に所属して部長を務めた。40人近い部員がいたため、どうやってとりまとめていったらいいのか、非常に悩んだ。叱っても、そこで自分が伝えたいことがちゃんと伝わっているのかなど心配だった。今の自分だったら、もっと上手に指導ができたのではないかと思うことも。基本医学情報教育部門の坂田信裕先生が指導する人型ロボットのアプリ開発を通して、医療などの課題解決を考える授業。坂田先生は、新入生の必修科目である「医学情報リテラシー」や「スタディスキルズ」を担当し、グループワークなどを通じて、高校までとは違う大学での能動的な学びの姿勢を身につける授業を実施。この授業コースは、その進化形とも言える。あらゆる業界で活躍するための基礎的なパソコンスキルやビジネスマナーのほか、コミュニケーション力やマネジメント力などを中心とした「社会人基礎力」をアクティブ・ラーニングでしっかり身につけることを目指す。野中さんも、「入学後頻繁に『コミュニケーション力』『社会人基礎力』という言葉を聞き、意識するようになった」という。どんな高校生活?どんな高校生活だった?人型ロボットプログラミング入門とは?情報ビジネスライセンス科とは?江戸川学園取手高校(茨城・私立)卒業川口総合高校(埼玉・市立)卒業

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