高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2017
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for Parent 2017国内外で本物の問題解決「コミュニティーエンゲージメント」そして、国際貢献学部の両学科において、人文科学と社会科学が融合した学びを経験の面から血肉化するのが、「コミュニティーエンゲージメント(地域社会との連携・協働)」である。実際にコミュニティーに入り、教室で学んだ知識を活かしながら、地域の人たちと共に地域課題の解決に取り組む。グローバル観光学科では、京都という地域性を活かし、国内でも行うが、グローバルスタディーズ学科では欧米、アジアにわたる海外で行うことも構想している。「留学とは異なり、例えば現地の福祉施設などで活動することにより、学生はキャンパスの中だけでは得られない大きなものを感じとり、成長できるはずです。〝語学+α〞としての実践ではなく、〝社会や地域のために何かをしたい。そのために語学を修得しなければ〞というスタンスで取り組んでほしいですね」海外で実施されるプログラムは学生にとってハードルが高い挑戦になるだろう。だからこそ、その経験は学生に強烈な刺激を与えることになる。一連の教育を通して京都外国語大学国際貢献学部が育てる知的チェンジメーカーは、鋭い洞察力と行動力をもって、世界の多様な課題に果敢に挑戦するのである。た授業でも、すべて英語だけの授業でも卒業することができる。「観光」を「多文化間交流」ととらえるグローバル観光学科グローバル観光学科は、もちろん「観光」がキーワード。しかし、同学科では、この「観光」の概念もより広義にとらえている。「今や観光の概念は大きく広がってきています。フードツーリズム、ヘルスツーリズムなどの体験型・交流型の観光に象徴されるように、観光はまさに〝多文化間交流〞の機会。さまざまな出会いや発見が生まれるコミュニケーションの場であり、産業としての可能性は急速に拡大しています」その意味で、狭義の観光産業以外の分野でも、「多文化間交流」としての観光について、グローバルな視点から体系的に理解している人材が必要なのだ。そのため、グローバル観光学科では、観光学、統計学、政策科学、環境学、経営学、組織理論などを柱とした教育を提供。観光に新たな価値を創出できる人材を育てていく。なお、グローバル観光学科も留学生を受け入れるが、こちらは、専門科目の授業は日本語で行う予定だ。融合しているのが新学部の教育の特色の一つといえる。そして、これらのスキルや知識を実社会で使えるものにするために、もう一つ重要な要素となるのが、地域での実践活動である「コミュニティーエンゲージメント」(詳細は後述)だ。グローバルスタディーズ学科の大きな特色は、英語で専門科目を学ぶこと。例えば、政治学や経済学などの科目も英語で学ぶことで、地球規模の課題解決につながる幅広い社会科学系の知識や技法を身に付けるとともに、海外の大学で学んでいるのに近い語学運用能力を修得することが可能だ。また、留学生も積極的に受け入れ、日常的に英語でコミュニケーションする環境を作る。さらに、グローバルスタディーズ学科では、日本語と英語を組み合わせ京都外国語大学1947年創設。建学の精神は「言語を通して世界の平和を」。外国語学部に、英米語学科、スペイン語学科、フランス語学科、ドイツ語学科、ブラジルポルトガル語学科、中国語学科、日本語学科、イタリア語学科、国際教養学科を設置。少人数環境による実践型授業で「使える語学力」を養う。専攻言語以外に第2、第3外国語として、19言語から選択できる多言語に挑戦できることも特色である。●DATA〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6TEL075-322-6035(入試センター)http://www.kufs.ac.jp/URL31学園創立70周年の記念事業として建設中の新4号館。外国語自律学習支援室(NINJA)、ラーニングコモンズ、カフェラウンジなどの施設を備え、新しい国際交流および総合的な学修の重要拠点と位置づけられる(2017年春竣工予定)。

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