高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2017
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渋谷教育学園渋谷中学高校(東京・私立)河口竜行先生担当教科は国語、卓球部顧問、進路部副部長。学年主任としての経験も豊富。コーチングを学び、コーチングバンク登録コーチに。生徒への決め台詞は「迷ったらアクティブなほうを選ぼう」。森口先生●毎朝子どもを起こしている●子どもの部屋を掃除している●子どもが出かける前、忘れ物や服装の寒暖調節などを 気遣っている●子どもが就寝するまで自分も起きている●「何時までに○○(TV、食事、ゲーム等)しなさい」と いう会話をよくする●用もないのに子どもの部屋をのぞきに行く●子どもの衣類は主に親が買いに行っている●子どもの携帯をチェックしている●子どもの嫌いなメニューや食材は出さない●子どもの外出先や週末の予定を常に把握している●勉強や勉強方法について、子どもに指導している●時間割を細かく把握している●塾選びを保護者主導でしている●今学んでいる単元など、勉強の進度をチェックしている●子どもに質問されてもいいように自分も勉強している 科目がある●子どもの教科書やノートをチェックし、 勉強への取り組み態度を確認している●勉強しなさいと毎日のように言っている●文房具はほぼ親が買いに行っている●定期テストや模擬試験の結果を子どもよりも 分析・理解している●定期テストや模擬試験の結果が悪いと、子どもを叱る●進学先(高校・大学)を調べている●進学先(高校・大学)の見学に行った(行こうと思う)●先輩保護者から情報収集している●子どもに希望の進路を尋ねたり、早く進路を 決めなさいと促している●親が希望する特定の進路を、子どもに勧めている●子どもに向く仕事や学校を検討し、子どもに勧めている●子どものために大学の資料などを取り寄せたことが ある●ある特定の進路・職業について、親は反対だと 子どもに伝えている●子どもの選んだ進路やなるための方法を研究している●向いている科目や文理選択などは親が判断し アドバイスしているそれぞれどれぐらいありましたか?P10で先輩保護者にとったアンケート結果と比べてみましょう。個個中学まで中学まで合計これからこれからわが子にどこまでかかわる?生活編勉強編進路選択編わが子に中学までやっていたことと、これからもやろうと思うことをチェック  してみましょう。セルフチェック!うわけではないですよ。お子さんとの間に少しずつ余白をつくるイメージで、本人に任せる範囲を徐々に増やしていけばいいんです。人に言われて何かができても本人の気持ちは動きませんが、自分で決めたことができたときは、達成感と自信をもてます。空いた余白を埋める力になるでしょう。鈴木▼本校には下宿生が40人ぐらいいるのですが、日常生活はもちろん自己管理していますし、ケガや病気をしたときも生徒同士で助け合うこともあるようです。たくましく成長して、リーダー的存在になっていく生徒もいます。彼らを見ていると、保護者がサポートしにくい状況はむしろ子どもを成長させることもあるんだなあ、と感じますね。●高校生へのアンケートからも、親離れに向けた胎動がうかがえます。進路を考える時に保護者に望むことで、最も多いのは、「私の考えを尊重してほしい」でした(p8コラム参照)。保護者はどんなコミュニケーションを心がけるとよいでしょうか。森口▼もしお子さんに何かアドバイスするときは、「なぜそう考えたか」をしっかり伝えると、より効果的ではないでしょうか。「こうしたほうがいい」と結論しか言わないと、意見や価値観の押し付けになってしまいます。同じ結論の話でも、その結論を裏づけるご自分の経験談や考え方も話すことで、相手の受けとる印象はだいぶ違うと思います。椿▼進路の保護者会で、私はよく「家族会議」をお勧めしています。進路のような大事な話は、保護者が子どもに「話す」というより、「話し合う」ことが大事です。日常の会話の延長で何となく話すのではなく、「何月何日何時から進路について話し合おう」と決めて「家族会議」を開いてみてはどうでしょうか。お互いの意見頼まれもしないのに周りがいつも助けてあげると、行動を起こす力を奪うことになるのではないでしょうか。意見や価値観を押し付けず子どもの考えを尊重*先生方の肩書は取材時のものです7for Parent 2017

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