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社会的にニーズが広がる「臨床心理士」。どうやったらなれる?

社会的にニーズが広がる「臨床心理士」。どうやったらなれる?

ここ数年、「うつ」などの心の問題が大きくクローズアップされているのはみんなもよく知っているはず。さまざまな要因で不登校などに陥っている大学生や高校生、小・中学生、職場の人間関係に悩む会社員、育児うつに苦しむ母親に至るまで、その対象は年齢・立場を問わずに広がっている。

 

そこで注目されているのがこれらの人々の心のケアをする心理職。高校生に身近なところではスクールカウンセラーなどがその代表格だ。将来、このような「心の専門家」を目指したいと考えている高校生もきっと多いはず。では、どうすればなれるのだろうか?

 

まず、整理しておきたいのが精神科医や心療内科医などの「医師」と「心理職」の違い。心の問題を扱うのはどちらも同様だが、病状を診断したり、薬を処方したりできるのは医師のみ。心理職は、相談に乗り、改善策をアドバイスする仕事だ。

 

精神科医などになるには、当然、医学部に進学して医師免許を取得することが必要。一方、心理職の場合は、医師のように国家資格取得が必須というわけではない。ただし、高度な専門性が求められる仕事なので、きちんと勉強をして資格を取得してから仕事に就くのが今では一般的。資格の種類はいくつかあるが、最も代表的で活用できる範囲が広いのが臨床心理士だ。

 

というわけで、心理職に就きたいなら、臨床心理士を目指すのが王道。その受験資格を得るためには、ごく一部の例外を除き、臨床心理士指定大学院(修士課程)または臨床心理士専門職大学院で2年間学んで修了することが必要となる。

 

つまり、高校生にとっては、「4年制大学の心理学部などに進学」→「卒業後、臨床心理士指定大学院または専門職大学院に進学」→「臨床心理士資格試験を受験し、合格」というのが一般的なステップとなる。

 

学部卒で心理職に就くことも不可能とはいえないが、今や臨床心理士の資格がないと厳しいのも現実だ。また、心理学部・学科以外の出身者が指定大学院・専門職大学院に進学するケースも少なくないが、大学院で学ぶには基礎として学部レベルの心理学の知識が必要になるので、あえて他学部・学科に進むのは遠回りになる可能性も。

 

なお、指定大学院には第1種と第2種があり、第1種は修了後すぐに、第2種は修了後1年の実務経験を積むと受験資格が得られる。専門職大学院も修了後すぐに受験資格取得可能。ちなみに全部合わせて2012年8月現在で全国に167校ある。

 

いずれにしても、まずは心理系の学部・学科に進学することが第一歩。心理学部以外にも、教育学部、文学部、人間科学部など幅広い学科に心理系の学科が設けられているので、興味がある高校生はさっそくチェックしてみよう!

 
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伊藤敬太郎 ライター

伊藤敬太郎

Webサイト、情報誌、メルマガなどで、教育、資格、キャリア、ビジネスといった分野を中心に活動。これまでに執筆した主な媒体は『キャリアガイダンス』『社会人・学生のための大学&大学院選び』『リクナビNEXT』『仕事の教室ビーカム』など。

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