進学トレンド

~Vol.6~ 2030年までに、世界から貧困をなくそう。世界193カ国でとりくむSDGsとは?

~Vol.6~ 2030年までに、世界から貧困をなくそう。世界193カ国でとりくむSDGsとは?

世界には、まだ解決しなくてはいけない課題がたくさんあります。
 
人口の13%は極端な貧困生活をおくり、なんと8億人が飢餓状態。
 
環境やエネルギーの問題など、先進国にも多くの課題があります。
 
この状態を解決すべく2015年9月に国連で各国の首脳が決めたのが「持続可能な開発目標(SDGs)」。
 
SDGsが決められる前から携わっている堀田さんに成り立ちや国内での取り組みを聞きました。

 

 

どの国も、どんな人も置き去りにしない。たった15年間で世界を変えるプロジェクト。

 

 

みなさんにとってSDGsという言葉は、まだ聞きなれない言葉かもしれません。
 
これは2030年までの15年間で貧困や不平等、気候変動など地球規模の課題を解決するために、国連で決めた目標のこと。
 
SDGsとは、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)を略したもので、その狙いは国ごとの経済格差、文化条件などの違いに関わらず、どの国も目指すゴールを達成すること。
 
テーマにかかげられているのは、「貧困」「飢餓」「健康」など幅広く、先進国で暮らす私達にも関係が深いことがたくさん。
 
このSDGsの前身として「MDGs(ミレニアム開発目標)」という取り組みがあり、主に途上国の貧困問題で大きな成果をあげてきました。
 
SDGsはこれを受けて、より大きな目標をもって取り組んでいくものなのです。

 

世界の課題って、いったいどのくらいあるんだろう。

 

【17個の課題は図の通り。それぞれの課題の下には更に細かいターゲットがあり、その数は169項目にのぼります。】


 

そもそも地球上に広がる国々の課題は、いくつあるのでしょう?
 
数え始めたら、きりがありませんよね。それを17個の目標、169のターゲットへまとめ上げていくのは、本当に大変なプロセスでした。
 
国連の加盟国は全部で193カ国あり、採択には、すべて国の首脳の同意が必要です。そこには先進国もあれば途上国もあるので課題も様々。話し合いを始めた当初「みんなをまとめ上げるのは、どう考えても無理だ…。」と思ったほど(笑)。
 
それでも各国の外務省や開発省が集まって、何度も徹夜をし、交渉を重ねることで、様々な国の文化的背景の違いや各国の立ち位置まで深く知ることができました。
 
その国々を知ることで、思いや悩みなどを少しずつ組み込み、一語一句みんなで決めていきました。さすがに、すべての目標ができあがったときは感慨深かったですね。

 

まずは、日本自身の取組をどうするか。目下内容を決めています。

 

 

【大学3年生の夏にケニアの村を訪問したときの写真。その地で活躍する女性グループの活動を直接聞き、現地の課題・解決策を肌で感じることができました。】

 

国連で目標が決まったら次は日本自身がどう動くか、今は、そのステージです。
 
もちろん外務省だけでは達成できないので、全ての省庁、民間企業、NGOなど多くの方と協力して進めていかなくてはなりません。
 
目標の中には、日本が得意なものもありますが、そうでないものもあり、有識者の方々にも助言をお願いするなど、つながりを駆使してプロジェクトを進めています。
 
まずは自分の課からはじめて、外務省全体、別の官公庁、そして首相官邸までいろんな方を巻き込んでいくのです。これだけ多くの人と仕事をするのは、外務省の中でも珍しいと思います。
 
さまざまな知恵をいただきながら、あの手この手で少しずつ、一つの方向にプロジェクトを進めることが要になってきます。関係者が多いので大変ですが、いろいろな人に会えて視野も広がり、毎日楽しく働いています。私はこんな風に人を巻き込んでいく仕事が、たまらなく好きなようで(笑)。
 
国連で目標が出来たのが去年の9月。その後、総理を本部長に迎え、SDGsの推進本部が立ち上がったのはなんと伊勢志摩サミット直前の5月のこと。まだやっと取組の方向性が見えてきたところです。でもこれからゴールに向かってしっかりと成果を出していきたい。
 
このプロジェクトを通しても世界を動かすのは、私達一人ひとりの力の集合体だと感じています。

 

2030年の主役は高校生のみなさん。少し先の未来には、どんな課題があるんだろう。

 

【グローバルフェスタJAPAN2015より】


 

先進国、発展途上国それぞれがパートナーとなって、共通の目標に取り組んでいくSDGs。この取り組みにより、2030年の世界はかなり変わっているのではないでしょうか。
 
この記事を読んでいるみなさんが働き盛りになる2030年、みなさん自身がSDGsに関わっているかもしれませんね。
 
もし興味をもっていただけたならSGDsがもっと身近になるイベントに行ってみてはいかがでしょうか。10月1日(土)・2日(日)にグローバルフェスタJAPAN2016がおこなわれます。
 
今回のテーマは「for the First Step ~新しい目標に向かって~」。
 
この「目標」とは、まさにSDGsのこと。私たちの生活が、この17のゴールでどのように変わっていくのか、そして海外の国々にどんな影響を与えられるのかが、詳しく分かるイベントです。ぜひお越しください。

 

堀田さんの受験必勝法

 

 

高校3年生の夏まではバスケ部で活動。引退試合後に慌てて受験勉強を始めたのを覚えています。
 
苦手な古文は自分なりに、文法や語彙などをまとめたノートを作っていました。
 
工夫したのは、勉強の内容によって「素早いモード」と「じっくりやるモード」を分けること。朝の時間帯に、頭を素早く回転させて情報を入れ込むモード、夕方以降の時間帯にゆっくり深く考えるモードにするなど、自分の状態に合わせてモードを切り替えていました。ここで大事なのは「15分やる」と決めたら、その時間はきっちりやること。小さな時間でも積み重ねれば大きな力になっていきます。
 
ここで学んだ方法は、忙しくなった今も続けています。

 

高校生のみなさんへ

 

 

私は、一度民間企業に就職してから、外務省に入りました。入省して分かったのは、外から見る外務省と中から見る外務省はまったく別の世界だということ。
 
一つの政策を動かそうとすると、様々な部署が関わってくるため、調整にとても時間がかかります。だからこそ、プロジェクトが一つずつ形になっていくことにやりがいを感じる日々です。
 
外務省の仕事は、広い世界を見るだけではなくて、実際に世界中を動かせる仕事でもあります。自分のプロジェクトが世界の人に少しでも役に立つなら、本当に嬉しいですね。
 
多くの人と喋り、交渉を重ねていくことは、世界に触れられるダイナミックな仕事。このような調整役を、実は高校生の頃から、文化祭などで楽しんでやっていました(笑)。
 
今、自分がやっていて楽しいことは、必ず未来につながります。どうぞ、みなさんの「好き」を追いかけてください。

 

いつでも海外出張に行けるパスポートケース

 

 

初めての出張のために買ったパスポートケースには、たくさんの想い出が詰まっています。
 
このケースとともに何回も海を渡っています。パスポートは出入国のスタンプが入りきらなくてもう3冊目です。
 
ケースは日々進化し続け、今ではお財布としても使えるように。
 
長く使えるように革製を選びましたが、思った以上にいい艶が出てきました(笑)。

 

プロフィール

堀田 真吾
外務省 国際協力局地球規模課題総括課

2010年外務省入省

ドキュメンタリー番組をきっかけに世界や社会の動きに興味を持つ。大学院まで社会学を学んだのち、広告代理店に就職。営業職として3年、マーケティング職として3年、計6年勤務する。国際協力に関わることが諦めきれず、経験者採用試験を経て外務省に入省。経済局にて貿易交渉に携わった後、東南アジアを担当。2015年よりSDGsをメインで担当している。

スタディサプリ進路 編集部

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