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~Vol.10~ 女子高生や閣僚が「女性の活躍」について共に語る刺激的なシンポジウム。それがWAW!

~Vol.10~ 女子高生や閣僚が「女性の活躍」について共に語る刺激的なシンポジウム。それがWAW!

2014年よりはじまった国際女性会議WAW!(World Assembly for Womenの略称で,「ワウ!」と呼ばれています)。
 
毎年日本で開かれ、世界各国で活躍する人々が「すべての女性が持つ力を、どうしたら発揮してもらえるのか」を自由に語り合うシンポジウムです。
 
各国の政界・財界のリーダー、女性起業家、さらには女子高生までが一つのテーブルに座って一緒に議論するという画期的な場でもあるのです。
 
今回はそのWAW!の発足時から関わっていた女性参画推進室の田中法子さんにお話をお伺いします。

 

 

女子高生と国連組織のトップが同じテーブルに。肩書なく自由に話し合えるのが、WAW!

 

【WAW!2016公開フォーラムの安倍総理大臣】(首相官邸ホームページより)

 

WAW!とは、ダボス会議(スイスのダボスで毎年1月に開催される世界経済フォーラムの通称)のように、女性が活躍する社会を作るために自由に話ができるフォーラムです。
 
首脳や閣僚が向かい合うような国と国同士の話し合いではなく、さまざまなバックグラウンドの方々が肩書や国を越えて語り合う場となっています。
 
2016年には、九州の女子大生とアメリカ国務省の参事官や国連事務次長が同じテーブルでセッションをするシーンもありました。こんな意外なシチュエーションが見られるのも、WAW!ならでは。
 
条文や合意文書などを調整していくのではなく、女性を巡る世界各国の課題についてじっくりと語り合える貴重な機会なのです。
 
他国の状況を知ることで自国の新しい課題に気づくこともあります。
 
WAW!での議論ではありませんが、例えば、日本の結婚ができる年齢は「男性:満18歳、女性:満16歳」。
 
日本でこれは「当たり前」のことですが、世界的に見たら「ちょっとおかしい」のです。
 
18歳未満はまだ子ども、と考える国も多く、つまり「日本は女性だけに児童婚を許している」と見られてしまうこともあるのです。
 
このように様々な国の人と話をしていると、日本に今までに無かった視点で新しい課題を発見することにも繋がり、それがまた新しい動きの波を起こしていくのです。

 

「話して終わり」ではなく、国際社会へ広げていくのが、WAW!

 

 

2016年の12月に行われたWAW! 2016。
 
  スローガンは「WAW! for Action」。
 
「話して終わり」にするだけでなく、何か行動へとつなげる議論を目標としました。
 
本年は、5つの分科会と2つのスペシャル・セッションを設けました。
 
1つは、G7伊勢志摩サミットでも言及されていた「STEM(科学・技術・工学・数学)分野における女性の人材育成・活躍促進」です。
 
いわゆる「理系女子」は、世界的に見ても男性と同様に活躍している状況とは言えません。
 
今回は、「女性は文系に向いている」といった固定観念を変える取り組みはないか、両親やメディアの影響も大きいのではないだろうか、など、とさまざまな角度から話し合いました。
 
WAW!で話し合われた内容は「WAW! To Do」としてまとめられ、国連文書として発出し、国際社会に発信していきます。こうして、議論した内容が世界の国々や組織に浸透していくのです。

 

「経済政策として女性の活躍」に焦点を当てた日本。

 

【2013年国連総会での安倍総理大臣のスピーチの様子】(首相官邸ホームページより)

 

このWAW!が始まるきっかけとなった一つが、2013年安倍総理の国連総会におけるスピーチです。安倍総理は、そのスピーチの半分以上を「女性」について語りました。
 
しかも、権利や保護の話だけではなく、日本の経済成長のために女性の力が必要だと強調したのです。
 
他の多くの国が外交方針を中心に発表するなか、この総理のスピーチは、世界が驚く革新的な内容でした。

 

確かにここ数年、女性に関する国際会議が活発に開かれるようになっています。
 
私は10年近く女性に関する問題に関わってきました。
 
これまでハイレベルな方々が女性をテーマとする会議に積極的に参加するのは、ごく限られた数の国でした。
 
それが、現在では各国が率先して女性に対する問題を扱おうとする、という意気込みを肌で感じています。

 

刺激的で人に力を与えるのが、WAW! 今年は会場で楽しんでみてください。

 

 

今回、スペシャル・セッションの1つは「若者が作りたいジェンダー平等社会とは~現状と課題~」がテーマでした。
 
企画の段階から大学生に参加してもらったのですが、私達にとっても大きな発見がありました。
 
若い方の視点は私達よりも先に行っていて、私達が3年かけて辿り着いた結論が議論の最初の段階で、すでに議題に上がっていたりするのです(笑)。
 
また自発的に事前勉強会や発表会などを企画してくれたり、SNSで宣伝してくれたりと、前のめりで頑張っている姿に私達も大きな刺激を受けました。
 
WAW!本体も「こうすべきだ!」と強制するものではなく「こうなったら楽しいよ、面白いよ。もっと素敵な世界になるよ。」と、ワクワクするような刺激的な場所なのです。
 
それぞれに夢や未来を語れるのもWAW!ならではのもの。こんな画期的なイベントが毎年行われています。みなさんも、今年は参加されてみてはいかがでしょうか?

 

田中さんの受験必勝法

 

 

「あれ?これ間に合わない…。」私が世界史の分量の多さ(と自分の仕上がり具合)に気づいたのは、高校3年生の夏のことでした。
 
そこから大急ぎで公民へと転換、短期間で公民を仕上げたことを覚えています。
 
時間が足りない中でも、新しい科目を受験できるレベルにする秘訣。
 
それは「勉強する対象を絞る」こと。
 
私が受験勉強に使ったのは「教科書と問題集」の2つだけ。何度も何度も集中的に繰り返して勉強していくことで、深い知識を得ることができました。
 
またお恥ずかしい話ですが、私は3年生の冬休みに英語の関係代名詞のことが分かっていなくて、友だちに「なんで文章の途中に『Which』が出て来るの?」と聞いたことがあります(笑)。
 
そんなレベルでも、受験は無事受かることができたので、もし直前で覚えてないことがあっても「まだ!間に合う!!」と強気になって攻めてみてください。

 

高校生のみなさんへ

 

 

【オランダ留学時代】

 

 

WAW!2016ではワーク・ライフ・バランスも取り上げていましたが、私自身も2児の母でもあります。
 
そのため2回育休を取得して無事復職していますが、こういったことは他の企業と同じように外務省でも「当たり前」になってきました。
 
ケアする体制は整っており、周囲にたくさんの働くママがいます。
 
ただ私が気をつけているのは、「お母さん」一人ひとりによって働き方も家庭の状況も全く違うと心得ること。
 
フルタイムで働きたい人もいれば、時短じゃないと働けない人、むしろ時短で働きたい人もいる。
 
私も今はフルタイムですが、時短じゃないととても子育てはできない,と思っていた時期もありました。
 
「お母さん」を一つの枠に閉じ込めず一人ひとりに合わせた環境(制度・雰囲気)を作っていくことが大事だと考えています。

少子高齢化、超高齢化社会など、日本は「課題先進国」とも言われています。
 
いろいろな状況にある女性、さらに男性が力をいかんなく発揮できる社会をつくるためにはどうしたら良いか、大学や社会で学ぶ際は少しだけでも考えてもらえると嬉しいです。

 

【Apple WatchとiPhone】

 

 

仕事中に手放せないのが、この2つ。
 
スケジュール管理やメールの確認など、この2つに頼りっぱなしです。
 
特にApple Watchは次のスケジュールなどをサッとチェック出来るのが大きな魅力ですね。
 
WAW!のようなイベント毎にもタイマーなどを設定しながら使っていました。私の個人秘書のようなものです(笑)。

 

プロフィール

田中法子
外務省 官房総務課・女性参画推進室

平成19年外務省入省

大学教授を目指し大学院へ進学し博士号を修得。卒業後、教授になるには実務を積む必要があったことから、外務省の専門調査員として2年間イギリスの大使館で働く。当時の上司の人柄や仕事振りに魅せられ、入省を決意。10年以上女性の人権などに関わる。2014年より現職。

スタディサプリ進路 編集部

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