学問

教室から飛び出せ!自ら考えて学ぶ「アクティブ・ラーニング」とは

教室から飛び出せ!自ら考えて学ぶ「アクティブ・ラーニング」とは

大学では常に「学び方」へのさまざまな工夫と改革が行われている。その中で、今年、最も注目されているのが「アクティブ・ラーニング」だ。
 
「アクティブ・ラーニング」とは、教室で先生の話をただ聴くだけの「受け身」の学習ではなく、自分から問題を発見し、調査するといった「働きかけ」を大事にする学習のこと。
 
現在、多くの大学がこのアクティブ・ラーニングを取り入れているが、高校生のみんなにとってはいまいちわかりにくいのでは?
 
そこで、NPO学習学協会の代表理事で京都造形芸術大学教授を務める、本間正人さんに詳しい話をうかがった。
 

■「自分から動いて学ぶ」のがキホン

 
まず、アクティブ・ラーニングの魅力とは何だろうか。
 

「理科の実験を想像するとわかりやすいと思います。実は、実験という学び方はすごくアクティブなんですよ。
 
大学では、実験するテーマを先生から出されるのではなく、自分で考えて決めることができる。机に向かって教科書を開き、先生の話を聴くだけの授業ではなく、自分でみつけた疑問を解決するために何が必要かを考え、実行し、生み出していく。
 
座ってペンを持つだけでなく、自分から動いて学ぶということのすばらしさを実際に肌で感じることができるのが、アクティブ・ラーニングの魅力なんです」

 
確かに、理科の実験では教科書に書いてあることが正しいのかを確かめる体験によって、理解を深めることができた。
 
リトマス紙や解剖の実験で、驚きや発見をみつけることができた人も多いだろう。
 

■学び方は無限大!

 
また、特に理科の実験と決められているわけではなく、グループ・ディスカッションやディベート、グループ・ワークなど、その学び方は無限大だという。
 

「例えば、町の調査という課題が与えられたら、テーマは町の歴史でも地理でもお店でも人でも、何でもいいんです。自分が疑問に思ったことや勉強したいことを自分で決められます。調査方法もその町に行ったり写真を撮ったりインタビューしたり、と自分なりの方法でできます。とにかく楽しいですよ」

 

 
学ぶ場所も方法も自分次第で、教室だって飛び出せる。授業のイメージがガラリと変わる学び方がアクティブ・ラーニングなのだ。
 

社会に出たときに役立つ「生きる力」が身につく!

 
本間さんに、アクティブ・ラーニングにおいて最も重要と考えることを聞いてみた。
 

「同じ課題に取り組むにしても、誰かに言われてやるのと、自ら考え、行動に移して答えを導き出すのとでは、大きく違います。学生たちがコミュニケーションをとりながら、自分たちで動いていくことが最も重要なのです」

 
そして、この「自ら問題を発見して解決していく力」は社会にでたときにとても役立つのだという。
 

「何も考えずに作業をするのであれば、ロボットで十分です。問題を解決するために自分で考えて動く、という生きる力が身につくのが、何よりも注目したいポイントなんです」

 

 
アクティブ・ラーニングの本当の意味を知ると、学ぶ楽しさも分かりそう。
 
大学選びの際には、授業内容の中に「アクティブ・ラーニング」のキーワードがあるかどうかもチェックしてみては?
 

石狩ジュンコ 編集者/ライター

石狩ジュンコ

フリーのライター。女性の生き方、社会問題、書籍、インタビュー、翻訳などをメインに書いています。好きなものはラジオ、仏教、スターウォーズ、ミナミの帝王、純喫茶、ブティック。嫌いなものは犬と猫。

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