高校生が今から東京オリンピック出場をねらえるオススメ競技は?

●今、トップ選手でなくてもオリンピックを目指せる?

 

2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催決定は高校生にとってもインパクトのあるビッグニュースだった。

 

6年後には今の高校生は20代前半。オリンピックで活躍するアスリートがこの世代からたくさん登場するのは確実だ。

 

もちろんすでに高校スポーツ界のトップレベルで活躍している選手たちにとって、それは十分実現可能な夢。では、普通の高校生にとってはどうだろう? さすがに水泳、体操、サッカー、バレーボールなどのメジャー競技で「今から」は難しいとしても、どうにかしてオリンピック出場を目指すことってできないものだろうか?

 
 

●競技歴1年7カ月でロンドン五輪に出場した選手も!

 

というわけでロンドンオリンピックの出場選手を調べてみたところ、日本人女子初の近代五種代表となった山中詩乃選手は、もともと陸上競技をやっていたものの、近代五種を始めたのは高校を卒業して自衛隊に入ってから。なんと競技歴1年7カ月でオリンピック出場権を獲得している。

 

アーチェリー団体銅メダルを獲得した川中香緒里選手は、高校に入ってから部活動でアーチェリーを始め、競技歴5年でオリンピック出場。ひょっとして、このような前例がある競技ならなんとかなりそう!?

 
 

●国内競技人口が極端に少ないのは近代五種

 

ネット上でも「今から目指せるオリンピック競技」については盛んに議論されている。ポイントは「国内競技人口が少ないこと」「高校生以上から始める人が多いこと」など。また、高校生の場合、オリンピック選手を輩出している大学の名門体育会に入ることができれば、チャンスはさらに広がる。これらを総合して検討してみると…。

 

まず、競技人口の少なさでいうなら、射撃、フェンシング、水泳、馬術、ランニングの5種目を1人でやる近代五種。国内競技人口はなんと約30人(!)と言われている。女子選手に至っては数人単位なので、本格的に始めた瞬間オリンピック候補。ただし、近代五種のトレーニング環境が整備されているのは自衛隊体育学校くらい。馬術や射撃などを自費でトレーニングするとなると資金も手間もかかるのでなかなか大変だ。

 
 

●射撃、アーチェリー、女子ラグビーもねらいめ!?

 

近代五種よりとっつきやすそうなのがライフル射撃やアーチェリー。ライフル射撃の競技人口は約6500人、アーチェリーは約1万3000人と、どちらも極端に競技人口が少ないわけではないが、他競技に比べるとあまり身体能力が問われず、短期間で上達が可能なのが魅力。射撃部や洋弓(アーチェリー)部がある大学もあり、なかには大学から始めて2~3年でトップクラスの実力を身につける人もいるとか。射撃は中央大学射撃部、アーチェリーは川中選手も在籍していた近畿大学洋弓部などが名門だ。

 

2年後のリオデジャネイロオリンピックから正式種目になる7人制女子ラグビーも要注目。まだまだ国内では女子ラグビー自体が浸透していないこともあって、競技人口は2000人強。日本ラグビー協会は選手を大募集中で、陸上やバスケットなど他競技から転向して日本代表入りした選手も多い。日本体育大学や立正大学などがラグビー部に女子部を設けている。

 

なお、開催国は多くの競技で出場枠が与えられるのが一般的。つまり国内でトップクラスになることができれば、予選なしでオリンピックの舞台に立つことが可能というわけだ。もちろん、いくら競技人口が少ないとはいっても決して簡単なことではないが、今の高校生が「チャレンジする価値がある」年齢なのは確か。武者震いしてきたキミ!本気で目指してみる?