スタディサプリ進路進学マニュアルTake action! > Action4 松野 里咲さん

Take action!未来へのきっかけをつかもう

The Beginning Story 未来へのきっかけをつかんだ高校生たち

中京高校チア部のチーム名は「SPIRITS」。明るい笑顔とチームワークで観客を魅了する。写真は3年生17名

高校入学前のオープンスクールで見たチアリーディングが衝撃だった

今回の主人公は松野里咲さん。スポーツの応援として行われるチアリーディングに出会ったために、高校卒業後の進路が決まったという高校3年生だ。運命の出会いは、中学3年生の時までさかのぼる。
中京大附属中京高等学校のオープンスクールでチアリーディングの演技を見た瞬間、「すごい!自分もやってみたい!」と衝撃を受けたのだそう。「それまでバトントワリングをやっていたんですが、どちらかというとバトンは個人で頑張る競技。でも、チアは複数名でスタンツと呼ばれる組体操も演技中に行います。だから、信頼関係がないとできない。目の前で見たとき、ほんとにすごいと思いました」
チアリーディングというと、派手で華やかなイメージを抱く人が多いかもしれないが、実はチームメイトを持ち上げたり、投げたり、受け止めたりと、一歩間違えば大事故にもつながりかねない競技。だからこそ、チーム内の信頼関係が重要なのだ。そして、松野さんが強く惹かれたのは、華やかさよりもこうした「仲間との信頼関係」だった。

入部後に待っていた地味な練習 それを乗り越えて手に入れたものは

「中京高校でチアをやりたい!」と、松野さんは中京高校への進学を決意。晴れて入学すると、迷わずチアリーディング部に飛び込んだ。
入部してみると、そこに待っていたのは演技中の華やかさとは真逆の地味な筋トレ。
「1年生のころはほんと、筋トレばっかりでしたね。最初のころは先輩に怒られることも多かったし、女子ばかりなのでグループ内でぶつかることもあったし」と、当時を振り返る松野さん。それがいまや全国大会で準優勝を果たすほどの実力をつけ、「チームのみんなは家族みたい」というまでの信頼関係ができている。それは中学時代、松野さんが衝撃を受け、あこがれたチアの魅力そのもの。
どうしてここまで信頼し合えるようになったのか。その理由を松野さんに尋ねると、しばらく考えてから、こう答えてくれた。
「何か特別なことがあって、こうなったというより、いろんなことの積み重ねだと思うんです」と。

入部当初はきつかった柔軟運動を日々繰り返すことによって、体が柔らかくなり、華麗なチアの演技が可能に

話し合いを重ねることで信頼関係を築いてきた

その積み重ねのひとつとして、松野さんはジャパンカップの地区大会でのエピソードを話してくれた。実は中京高校、昨年まで2連覇していたのだが、今回は2位。「先輩たちが続けてきてくれた連覇が、自分たちのせいで途切れてしまった」と、チーム全員が泣きに泣いたという。
「だけど、ひたすら泣いたあとはみんなでビデオを見て、チーム全体で話し合ったんです。これがよくなかったから、次はこうしよう、あれはこうしたほうがいい、とか」
そうやってチーム全体で話し合い、反省点を生かした結果、全国大会では大満足の準優勝。「だから、地区大会での2位には、意味があったんだよって、みんなで話してます」
何か壁や問題があったら、みんなで話し合う。とてもシンプルなことだけれど、信頼関係の基本で、何よりも大切なこと。それが中京高校のチア部を強くした理由かもしれない。

日本最大のチアリーディングの祭典、ジャパンカップ。地区大会は2位通過だったが、本大会では見事な準優勝

「私もこんなコーチになりたい!」チア部のコーチに芽生えたあこがれ

チームメイトの存在と同様、松野さんのチア部での3年間に欠かせない存在が、コーチの山口桃先生だ。「とにかくカッコイイ!」と松野さんが大絶賛する山口先生。その魅力を「ブレないところ」と松野さんは表現する。自分の意見をしっかりともち、人の意見に流されない。
「でも、独りよがりではなくて、きちんとまわりを見ているんです。それと、ちゃんと先のことを考えている。それがすごいなと思いますね」。山口先生のアドバイスで「あ、そんな先まで考えないといけないんだ」と気づかされることも多かったという。
また、それまではなかった『チアノート』を提案したのも山口先生。目標、5段階での評価、練習でつかんだこと、感想など、毎日、部員がノートに書き留めるようになり、部員それぞれの課題がよりわかりやすくなった。
厳しいけれど、愛情がある。そして生徒の力を伸ばしてくれる。「そんな山口先生みたいになりたい」と思った時、松野さんの進路が定まった。

中央が松野さんのあこがれる山口桃先生。桃=ピーチを縮めて、みんなから「ピチさん」と呼ばれ慕われている

「大学へ行ってスポーツを学びたい。どんどん前へ行きたい、って気持ちが強いですね」

教師としての目標は人間としての成長

「先生になりたい!そしてチア部のコーチになる!」と、将来のビジョンが明確になった松野さん。そのためには「スポーツを学べて、かつ教員免許が取得できる大学へ進学したい」と考え、中京大学のスポーツ科学部スポーツ教育学科を志望。現在はチア部を引退し受験勉強に専念しているが、後輩を指導するため部活に参加することもあるという。
そんな松野さんにどんな教師、どんなコーチになりたいかを尋ねると、こんな言葉が返ってきた。「こんな技術を教えた、大会でいい結果を出せた、というのも大事だけれど、人間としての成長が目標ですね」
山口先生から教わったもの。それは先を見据えて判断・行動すること、自分の意見をきちんともつこと、でも人の意見にもきちんと耳を傾けること…。「チアをやっていなかったら、自分がどんな人間になっていたかわからない」という松野さん。大学進学後もチアを続け、さらに成長していきたいと話してくれた。

松野さんの、「自分の未来を見つける」5つの方法

1 常に笑顔でいること

2 家族との会話を大事にすること

3 物事を最後までやりきる

4 先の先を想像してみよう

5 経験者からの情報収集

チアの演技って、常にスマイルをキープ!なんです。肩に人が乗って重たくても、常に笑顔!でも、本当に『笑う門には福来る』だと思うんです。笑顔でいれば、まわりの人も幸せになれるし、巡り巡って何かしらチャンスが回ってくる。そう思います!

家族と話すことはすごく大切だと思います。母には練習でしんどい時に車で接骨院まで送迎してもらったりと、たくさんサポートしてもらいました。「中京大にはスポーツ教育学科があるよ」って教えてくれたのも母でした。家族だからこその支えはありがたいです。

やり遂げたことによって見えてくるものってあると思うんです。それがすぐに、直接的に進路に結びつかなくても、そこから次の目標や展開が見つかるかもしれない。私もチア部に入った時点では、こんな風に進路を決めるとは思っていませんでしたから。

どの大学で何を学び、どんな資格が取れるか。進路を考える時、みんな考えることだとは思うんですが、本当に大事なのはその先。進学して学んだことを、どうやって生かしていくか。何をしていきたいのか。将来のビジョンを思い描いてみることが大切だと思います。

私の場合、叔父が教師なので、会う機会があるといろいろ話を聞いていました。大学のチア部と合同練習をする時に先輩から話を聞いたりもして、経験談もこまめに入手。こういう経験者の声は、進路を決めるうえでとても参考になります。

中京大学附属中京高等学校3年
松野里咲さん


チアリーディング部に所属し、土台として仲間を支えたり、飛ばしたりするベースというポジションを担当。中学までやってきたバトントワリングでは東海地区で2位になったこともあるスポーツ好き。

The Cover Story鶴田浩之さんに聞く、「自分の未来を見つける」5つの方法

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The Beginning Story
未来へのきっかけをつかんだ高校生たち

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未来へのきっかけをつかんだ高校生たち

東京都立山崎高等学校3年 小野 朋生さん

2年生のときには生徒会長を務め、中学・高校と6年間続けたバスケットボール部では常にスタメンという体育会系男子。でも実は小さい頃からよくスイーツを作っており、パティシエになるのが今の目標。

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高橋和太郎さんの「きっかけ」ゲームアプリのプログラミングとの出会い

城戸翔太さんの「きっかけ」絵と手話。得意なものを再認識

吉川 愛さんの「きっかけ」京野菜との出会いで変わった将来の夢

松野 里咲さんの「きっかけ」先生という夢が明確になったのは、チアのおかげ

小野 朋生さんの「きっかけ」人に喜んでもらえる仕事をしたくてパティシエを志望

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構成/平林朋子 取材・文/夏井坂聡子
撮影/金田邦男 デザイン/マイティ・マイティ