高校生のためのSNS活用ガイド

高校生のためのSNS活用ガイド

「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」=SNSとは、社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスのこと。今やいろんなところで話題になっているし、使いこなしている高校生も増えている。友達だけじゃなく、志望校や著名人とも簡単につながれるツールを使いこなして、進路選びに役立てよう!

  • すぐわかる!SNSの基礎知識
  • 「mixi」を知る&使う!
  • 「Facebook」を知る&使う!
  • 「Twitter」を知る&使う!

今さら聞けない! SNSの基礎知識

「興味はあるけれど、実はまだSNSは使ったことがない」という人のために、まずは基礎知識を見ていこう。
3つのSNSの違いを知ることで、より自分の目的に合ったものを見つけることができるよ。

  • 高校生の実態調査!
  • どう違うのか教えて!
  • SNSを使うときに気をつけたいこと!

みんなSNSってどのくらい使ってるの? 高校生の実態調査!

学校でもSNSを使いこなしている子もいれば、まだ使ってない子もいる…。 今の高校生の実態はどうなっているのか、アンケートをして調べてみたよ。 すると、驚くべき結果が!

※2011年7月リクルート調べ(インターネット調査)

Q1.SNSを使っている高校生はどれくらいいるの?

A1.SNSを使っている人は約6割。今後使いたい人は7割を超えている!

SNSの存在を知っている人は、なんと全体の95.4%。その中で実際に利用している人は61.3%、これから使ってみたいと思っている人は72.4%にも上っている。また利用率を見てみると、高校生に人気があるmixiは23.4%の人が使っているが、実はTwitterの34.0%のほうが上回っている。海外発のサービスで実名登録が必要なFacebookは12.7%と、3つのなかでは控えめな数字となっている。

SNSを使っている人は約6割。今後使いたい人は7割を超えている!
Q2.よく使っているのは、どのSNS?

A2.高校生ユーザーが頻度高く使っているのは「mixi」と「Twitter」

ほぼ毎日使っているSNSを聞いてみた。するとTwitterが65.4%、mixiが60.5%、Facebookは32.1%という結果になり、利用率と比例していることがわかる。SNSは情報の更新が早く、ちょくちょく見ていないと話題に追いつけなくなってしまうため、慣れているユーザーは毎日見ていると考えられる。

高校生ユーザーが頻度高く使っているのは「mixi」と「Twitter」
Q3.いつSNSを使っているの?

A3.寝る前に使っている人が一番多い

パソコン、ケータイ、スマホでSNSを利用している人たちに「いつ使っているの?」という質問をしたところ、「落ち着いてから布団やベッドに入るまで」と答えた人が最も多かった。またSNSはスマホとの相性がいいと言われることが多く、このアンケートでもパソコンやケータイで利用している人よりスマホで利用している人のほうが多いこともわかった。

寝る前に使っている人が一番多い
Q4.SNSを使って、何をしているの?

A4.SNSは、コミュニケーション×暇つぶしの絶好のツール

SNSの利用目的を聞いてみた。1位は「友人・知人とのコミュニケーションツールとして」50.2%。2位は僅差で「暇つぶしとして」50.0%。3位は「最新情報(ニュース・話題になっているなど)の入手先として」37.1%。コミュニケーションを深めたり、ただ眺めていたり、情報を得るために使っていたり…。さまざまな使い方がされているようだ。

SNSは、コミュニケーション×暇つぶしの絶好のツール
Q5.それぞれのSNSで、何をしているの?

A5.mixiはコミュニケーションツールとして、Twitterは暇つぶし、Facebookは情報源として

さらにそれぞれのSNSの使い方を聞いてみたところ、おもしろい違いが出た。mixiは「友人・知人とのコミュニケーションツールとして」、Twitterは「暇つぶしとして」、Facebookは「最新情報(ニュース・話題になっているなど)の入手先として」。それぞれの特徴をつかみ、目的によってSNSを使いこなしている高校生の姿が見えてきた。

mixiはコミュニケーションツールとして、Twitterは暇つぶし、Facebookは情報源として

mixi? Facebook? Twitter?どう違うのか教えて!

上記のアンケートから、SNSに慣れている高校生は それぞれの特徴に合わせた使い方をしているのがわかってきた。 では、実際にそれぞれがどう違うのかを見てみよう。

Q6.簡単に言うと、3つのSNSはどう違うの?

A6.どれもまだ歴史が浅いけれど、独自の進化を遂げている

mixi

miximixi…2004年のスタート以来、日本最大級のシェアをもつSNS。同じ趣味や出身校などで構成される「コミュニティ」での交流の楽しさが人気の秘訣。「マイミク(正式にはマイミクシィ)」と呼ばれるお互いに承認し合った状態にならないと、お互いの日記を閲覧できないのが特徴。アプリ(ゲーム)などのサービスも充実している。若年層が多く、モバイル利用者がパソコンでの利用者の約2倍となっている。 ※ユーザーの年齢により、一部使用できないサービスもある。

facebook

facebookFacebook…全世界で8億人ものユーザーがいる世界一のSNS。2004年にアメリカ合衆国の学生向けにサービスを開始し、2006年に一般にも開放された。登録の際には本名と顔写真が必要なのが特徴。ほかのSNSと違い、ニックネームや複数のアカウントをもつことはできない。完全実名制なので、ほかのSNSと比較するとリアルな人間関係に最も近い。「いいね!」ボタンを最初に取り入れていて、このボタンを押すだけで投稿者に共感したという気持ちを簡単に表しやすい。

twitter

twitterTwitter…2006年にスタートした、「つぶやき=ツイート」と呼ばれる140字のコメント投稿を共有するコミュニケーション・サービス。その人の発言を読むためにフォロー(登録)する際に承認してもらう必要がなく、自由にできる。全体的にオープンで、ほかのSNSと比べると自由度が高い。自分が書き込まなくても、ほかの人が書いた情報を広めるリツイート(RT)機能なども特徴的。

Q7.いろいろやらなくちゃいけなくて、めんどくさいんでしょ?

A7.一番簡単なSNSは、名前、メールアドレス、パスワードだけで登録OK

登録が一番簡単なのはTwitter。名前(実名でなくてOK)、メールアドレス、パスワードだけで登録できる。その後プロフィールの設定などをすればOK。mixiはメールアドレスを登録→プロフィールを入力→ケータイを登録する3ステップとなっている。Facebookは最も入力する項目が多く、名前(実名)、メールアドレス、パスワード、 性別、生年月日が登録に必要。その後、趣味や出身校など、詳細なプロフィールの入力が必要になる。

Q8.大学や受験に関する情報を集めるのは、どれが向いてるの?

A8.それぞれ得意なことが違うので、特性を知ったうえで情報収集をしてみよう

miximixi…志望校のmixiページを見つけてフォローすることで、最新情報などに触れることができる。

facebookFacebook…志望校のページを見つけて「いいね!」ボタンを押すことで、自分のウォールに情報が流れてくる。検索機能を使って、志望校の情報などを探すことも可能。

twitterTwitter…検索機能を使って、志望校の名前や興味のある学科、教授などを探してみよう。見つかったらフォローすることで情報が簡単に入手できるし、こちらから話しかけることもできる。

SNSを使うときに気をつけたいこと、知っておこう!

今まで紹介してきたように、とても便利なSNS。 だけど使い方に気をつけないと、 思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性もある。 そうならないための予防策と、冷静に対処する方法をお伝えしよう。

Q9.自分の名前を出しちゃって、大丈夫なの?

A9.SNSによって、登録の際に使い分けをしよう

実名と顔写真を登録する必要があるのはFacebookのみ。mixiやTwitterはニックネームでもOKなので、まずは本名がわからないようなニックネームで登録しておくのが安心だ。書き込みをする際も、住所(自宅や学校の最寄駅名)や学校名、メールアドレス、携帯番号など、個人情報がわかるようなことは書かないように気をつけよう。特に女性は、不安を感じるようなら最初は写真も後ろ姿や遠めに写っているものや、ペットの写真を使うなどしてもOK。ただし、芸能人や著名人の写真は肖像権の侵害になるので、使わないようにしよう。また写真をUPする際は、自宅を特定できるような背景、自家用車のナンバーなどが写っていないか、よく確認しておこう。そして自分だけでなく、友達の個人情報も出ないように気をつけよう。

Q10.おもしろそうな診断アプリを見つけたから、やってみてもいいよね?

A10.きちんと内容を確認せずにアプリやゲームをOKしてはダメ!

Facebookの友達から、診断や占い、テストなどのアプリやゲームの「招待」が届いたり、友達の診断結果などが自分のウォールに流れてくることがある。そういうとき、「みんながやっているし、おもしろそうだから」と、内容をきちんと確認せずにOKしてはダメ! アプリやゲームによっては、あなたの名前、プロフィール写真、性別、ネットワーク、ユーザーID、友達リストなど、あなたがすべてのユーザーに公開している個人情報へのアクセスを許可することになってしまう。悪質な場合、その個人情報を悪用されてしまうこともあるのだ。アプリやゲームを始める場合、まずどういった情報へのアクセスを許可することになるのか確認しよう。そうしないと、あなたの個人情報だけでなく、友達の個人情報も漏洩してしまう可能性もあるからだ。くれぐれも注意して。

きちんと内容を確認せずにアプリやゲームをOKしてはダメ!

Q11.SNSはいろんな人がいるから「怖い」という印象が強いんだけど…

A11.ネット社会も現実社会と同じように、冷静に対応すれば大丈夫!

ニュースなどで報道されるトラブルを見て「とにかく怖い」と思っている人も多いのではないだろうか。だとしたら、SNS(ネット)も現実社会と同じだと考えてみてほしい。街中を歩いていていきなり電話番号を聞いてくるような人には返事をしないだろう。それと同じように、もしSNS上で知らない人にいきなり個人情報を聞かれたり、不安になることがあったら、怖がり過ぎずに冷静に対応しよう。Twitterならブロック(フォローを解除し、相手が自分を再度フォローできないようにする)やスパム報告(Twitter社に通報すること)を。mixiなら不快な投稿やガイドラインに反したページを発見した場合は、「違反ユーザーの通報」を行おう。Facebookも「このユーザーを報告またはブロック」することができるようになっている。 現実社会と同じように、ネット社会にもルールとマナーがある。それをきちんと守って使っていれば、トラブルに巻き込まれる可能性も低くなる。それでももし困ったことが起こったら、すぐに周囲の大人に相談しよう。

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構成・取材・文/平林朋子 取材コーディネート/伊藤亮二 デザイン/アトリエあふろ