芝浦工業大学
芝浦工業大学
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クローズアップWorld003
2018.05.07

自ら考え、行動する環境が、
社会に求められる即戦力を育てる。

学生作品の商品化プロジェクト
ーキツツキ型ドアノッカーの商品化ー

広い視野を持ち、
主体的に行動する。
芝浦工大の伝統が、
新たな挑戦の原動力。

なめらかな流線型のフォルムが印象的なキツツキ型ドアノッカー。実はこの商品は、芝浦工業大学理工学研究科の大沢拓也さんによるデザイン。デザインコンペティションで入賞した作品が商品化され、実際に販売されているのです。

毎年、自主的に学外コンペに応募していたという大沢さん。このドアノッカーは、デザイン演習を通して制作しました。教授のアドバイスを聞き、クラスメートの反応を見ながら調整を進めたデザイン。その結果、見事コンペで受賞し商品化に至ったのです。大沢さんはたくさんの作品を手がけており、修士研究で制作した図書館の返却資料用ブックポストは、芝浦キャンパスで実際に使用されています。現在は企業に意匠を譲渡し、商品化が進められています。ほかにはカリモク家具とともに手がけた新婚家庭用のソファなど、さまざまなアイデアが形になっています。

芝浦工業大学のデザイン教育の特徴として「そのものの必然性、なぜその形になったかのプロセスを問う」ことを挙げる大沢さん。さらに個人の発想を大切にする教育姿勢も、さまざまな学外のコンペに挑戦する原動力になったといいます。

商品化における
それぞれの過程に、
異なる楽しさと
やりがいを見出す

大沢さんはドアノッカーが商品になるまでの数々のプロセスを体験し、多くの気づきを得たといいます。例えば意匠を重視していた大沢さんに対し、企業側がこだわったのは音の鳴り方。ドアノッカーという商品の本質である音を突き詰めるため、何度も打ち合わせをして細部を調整しました。また、3Dプリンターで制作する試作品と量産商品におけるパーツの違い、製造コストや販売力なども学べました。ものづくりの流れを体験することで、デザインを重視していた大沢さんの意識は少しずつ変化します。「それぞれの過程に、楽しさがある」ただ図面に向き合うのではなく、人とのコミュニケーションを通して商品をブラッシュアップする楽しみ。そんな心境の変化は、大沢さんのさらなる躍進に繋がります。それがコンペでの連続受賞や商品化、そして希望どおりの就職です。

道具を使う人はもちろん、作る人や製造工程、コスト、流通まで俯瞰で考えるデザイン。それが芝浦工業大学での学びを通して、大沢さんが身につけた実力。父親の「趣味を仕事にできるほど楽しい生き方はない」という言葉を原点に、デザイナーになる夢を追い続けてきた大沢さん。その夢が、芝浦工業大学の実践的に学ぶ環境を通して花開こうとしています。

  • 空間に溶け込みながら、しっかりと印象にも残るさりげない存在感が特徴。説明書がなくても直感的に使い方がわかることもポイントです。デザイナーの自己主張ではなく、情報が均一に伝わるデザイン。それが、これからも追求し続けるという大沢さんの目標です。
  • デザインの段階では接合部がネジバネでしたが、音の鳴り方にこだわり商品化の際には板バネに変更。樹脂でできた土台部分のパーツ構成なども、音を確認しながら微調整を繰り返したとか。物の本質、デザインの必然性という俯瞰的な視点が必要とされる作業です。
大沢 拓也
エモーショナルデザイン研究室
香川県立観音寺第一高等学校出身
理工学研究科 機械工学専攻 2017年3月修了