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2016/07/14

日本語の「今行くよ」が、英語だと
「I’m coming」になるのはなぜ?

英訳や和訳をしていると、何でそうなるの?と腑に落ちないこと、ありますよね。「そういうものだ」と暗記する人も多いと思いますが、日本語と英語の概念の違いを知ればスッキリできることも。今回は、言葉の成り立ちや構造を研究する「言語学」の世界を覗いてみましょう。

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日本語では、「話し手」が中心
これはすべての言語に共通ではない

「行く」だから「I’m going」なのでは?と思いがちですが、「I’m coming」が正解。これは、話の中心を誰に置いているかの違いです。日本語では、「話し手」を中心と考えるので、向かう相手が誰であっても「行く」という表現になります。

2

単語の暗記で陥る落とし穴を
言語学の考え方で解決

英語では、「話し手と聞き手」を中心と考えるので、向かう相手が「聞き手」なら「come」、第三者なら「go」と表現するのです。実はこれ、言語学の知識を活かした考え方。話の中心をどこに置くかで「行く」「来る」の使い方が変わるのです。

3

言葉から各国の社会の流れがわかる

近年では、言語学とビッグデータを組み合わせた研究も進められています。上の図は、ある検索サイトで、これまでに出版された本の中から1500万冊をデータ化したものから500万冊を分析し、飛行機内で働く職業名をカウントしたグラフ(アメリカ版)です。1980年頃から「stewardess」が減り、「flight attendant」が増えていますよね。これは男女平等の考え方が広まり、女性を表す「ess」の付く職業名が避けられるようになったから。ちなみに日本人がよく使う「cabin attendant」はほとんどゼロ。つまり、アメリカではほぼ通じないことがわかります。

4

時代も距離も超えて。言語学は
人の営みやつながりを考える学問

こんな風に、一見難解そうに感じる言語学は、実は私たちの暮らしに深く関わる学問。使われている言葉を調べて、さまざまな国、さまざまな時代の社会や文化を理解したり、遠く離れた国々の共通点を見つけるなど、時空を超えて人々をつなぐ面白さに満ちているのです。

若山 真幸先生

専門は理論言語学、言語類型論。
1998年、名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程英文学専攻満期修了。上越教育大学講師などを経て、2005年、本学に着任。文学部教員。

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※2018年4月、文学部英文学科より文学部総合英語学科へ変更

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