本夛 礼圭

旭化成株式会社
ヘルスケア領域 医療事業
企画営業部
理学部生命理学科/2013年3月卒
大学院理学研究科生命理学専攻博士課程前期課程/2015年3月修了

学生生活で養った自立の精神。

地元の愛知県を離れ、立教大学に進学したのは、多様な価値観を持つ人たちに刺激を受け、何事も自分で決断できる人になりたいと考えたからです。一人暮らしの生活では自分を見つめ、学業や将来について深く考えるようになりました。また、“自分で考える力”を、理学部の授業を通して養うことができました。1年次の基礎実験は、実験法を学ぶのが主な目的ですが、先生は自分なりの疑問を持って取り組む姿勢を指導。ペアを組む仲間と知恵を出し合い、解決していく経験は、研究室で専門的なテーマに挑むときの大きな力となりました。さらに、立教の少人数教育のおかげで、先生方からきめ細かい指導を受けられ、自分の研究を高めることができました。

文系・理系共に学べる環境で広い視野を身につけた。

大学では、細胞機能を活性化あるいは不活性化させるタンパク質の研究に取り組みました。進路については、人々の健康づくりに役立ちたいと考え、ヘルスケア領域でも幅広い事業展開をしている旭化成へ就職。現在は、難病の治療に関する事業を担当しています。仕事では、医師などの医療従事者と接する機会も多く、立教で培った「広い視野で現状を見通す姿勢」が役に立っています。立教は文系・理系の垣根を越えて共に学べる環境があります。授業はもちろん、所属した「ジャーナリズム研究会」では、文系の仲間から政治や経済のことを教わり、代わりに理系のニュースを私が解説。文理を越えた交流により、複眼的な視野を身につけることができました。

現場の声を聞きながら画期的な治療法の確立をめざす。

入社以来、「アフェレシス治療」を行う医療機器の営業を担当しています。「アフェレシス治療」は、血液から病気の原因となる物質を取り除く、薬物とは異なる治療法。多様な病気に適用され、特に難病の治療法として期待されています。めざしているのは、大学病院の医師たちと協力し、より安全で有効な治療法を確立すること。課題を見つけ、製品の改良点を開発部門に伝える際や、医師に必要なデータ収集の提案を行うときなど、生命理学科出身の強みを発揮できていると感じます。うれしいのは、当社の製品が患者さんの救命に役立ったとき。やりがいを感じると共に、なぜ有効なのかエビデンス(証拠)を追求し、適応疾患を増やすことも目指しています。