嘉瀬 貴祥

立教大学現代心理学部心理学科 助教
コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科/2012年3月卒
立教大学大学院 コミュニティ福祉学研究科コミュニティ福祉学専攻 博士課程前期課程/2014年3月修了
立教大学大学院 コミュニティ福祉学研究科コミュニティ福祉学専攻 博士課程後期課程/2017年3月修了

スポーツに関する学びを通して心理学の世界に興味をもった。

高校時代に始めた陸上競技を通して、私はスポーツにおけるメンタルの重要性に気づき、スポーツ科学やスポーツ心理学を学びたいと思うようになりました。そんなとき、心理学や福祉学など多様な領域からスポーツを学べるというスポーツウエルネス学科が新設されると知り、立教への進学を決意。入学して授業を受けてみると実際の運動やメンタルトレーニングに活かせる内容が多く、大学でも陸上競技を続けていた私は、学んだ知識がパフォーマンス向上に直結する手応えを感じました。現在の研究につながるストレスマネジメントを知ったのも授業を通して。ストレスを避けるのではなく、対処するという考え方が新鮮で興味を惹かれたことを覚えています。

ストレスマネジメントから発展し健康心理学の領域を専門に研究。

ストレスは多くの人が抱えているもの。当時のびのびと学生生活を送っていた私でも、ときに問題を抱えて行き詰まることがありました。現代社会では、大人もこどもも多様なストレスを感じやすくなっていますよね。ですから、その対処スキルをみんなが身につけて、学校や職場で日常的に発揮できるようになったら良いのではと思ったのです。そのような学びをもっと深めたくなり、立教の大学院に進もうと決めました。大学で得たスポーツやウエルネスに関する知識を基に、心の面からも人の健康を追究していこうと。院では心理学を基礎から学び直し、健康心理学領域を専門に研究。院修了後は立教大学現代心理学部の教員を務めながら研究を続けています。

好奇心に応え続けてくれた立教の学び教員として学生の自主性を尊重したい。

大学時代、自分が教員や研究者になるとは考えてもみませんでした。学びたいことにその都度取り組んできた結果、今があるのでしょうね。その間ずっと私の好奇心に応え続けてくれた立教の学びの領域の広さや、自主性を重んじてくださった先生方には深く感謝しています。私も教員として、学生それぞれの学ぶ目的を大切にして授業を行いたいです。また、現在取り組んでいる「ライフスキル(日常のさまざまな問題に建設的・効果的に対処する能力)」の研究を継続し、とくに児童期から青年期頃の人たちに向けたプログラムづくりにも挑戦したい。社会に出る前からライフスキルを伸ばしていければ、多くの人がもっと自分らしく生きられると思うのです。