保谷 毅

ルネサス エレクトロニクス株式会社
企画本部 経営企画・財務統括部 コーポレートアライアンス部
理学部物理学科/2006年3月卒

自由とは自らを律することこの言葉が自身の原点にある

立教は自由の学府。では自由とは何か、を考えたとき「自由とは自らを律すること、そして自由であろうと努力し続けなければならない」という考え方が立教にはあります。私は学生時代、この言葉を原動力に学内外のサークル活動をはじめ、バンド活動や自宅サーバー公開、さらに電気回路を自作し両親の車に組み込んでみたり、ベンチャーのような取組みにも挑戦しました。正直、将来像が不透明な中で興味の向かうこと・目についたものに片っ端から手を付けていたように思います。「モノ」を通して誰かに価値を届けることの醍醐味を知り、物事を計画・実行するための基礎が身についたことで、いま不自由なく仕事を楽しめているのだと実感しています。

身近な存在になった半導体製品世界の趨勢を睨みつつ競争力強化をめざす

現在、半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスに勤務しています。「半導体」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。よく分からない、という人も多いと思います。半導体は電気で動くほぼすべての製品-例えばスマホやICカード、ドローンやIoT製品-などに使われています。半導体製品が身近になったことで処理能力だけでなく小型・省電力、そしてタフさがより一層求められるようになりました。こうした市場変化を捉えて経営の意思決定を円滑に進めたり、事業課題を探り解決策を提案したり、はたまた業務提携やM&Aによって自社の競争力のテコ入れを考えるのが私の仕事です。東京の片隅にいながら世界の趨勢を睨み、海外競合メーカーに勝てるよう戦略を立案・実行していくことに、大きな達成感を得ています。

ビジネスの現場でプロフェッショナルであり続けるために

私の目標はビジネスの現場においてプロフェッショナルであり続けること、そして「モノ」を通じて人々の生活を少しでも良くしていくことにあります。すべてのビジネスは「ほしい」や「使ってみたい」といった市場ニーズがあって初めて成り立つものですが、半導体産業はエンドユーザーまでの距離が遠かったり、M&Aや新技術、政策の変更によって競争環境が変化しやすいという特徴があります。その中でビジネスの原点である顧客価値を忘れず、これからも社会に必要とされ、顧客から「ルネサスがいてくれてよかった」と言われるような価値を提供していけるよう盤石な経営基盤を構築することがルネサスの企画本部に籍を置く者としての目標になります。