石井 文敏

産経新聞社サンケイスポーツ
編集局 運動部/記者
文学部史学科/2014年3月卒

原点は「立教スポーツ」編集部 プロの記者とともに取材に励む

大学時代といえば「立教スポーツ」編集部での活動が一番に浮かびます。取材から新聞の刊行まで携わり、現場ではプロの記者と肩を並べて取材に励みました。当時の立教アスリートは、東京六大学野球のベストナイン投手・小室正人さん、リオ五輪に出場した競歩の岡田久美子さん、平昌五輪ショートトラックの菊池悠希さんをはじめ精鋭揃い。少しでも接点を持とうと一人ひとりの経歴を調べたり、練習場に足を運んだりして、ある日小室選手から食事に誘われたときは嬉しかったですね。立教の図書館は蔵書が本当に豊富で、文献の調べ方や原稿の書き方はそこで身につけました。ひとりの人間として選手に向きあう。私の記者としての原点は立教にあります。

取材相手は恋人と同じ いかに共通点を見いだすかが勝負

「取材相手を恋人と思え」。サンケイスポーツに入社以来、先輩から常に言われてきた言葉です。相手を知ろうとする、自分との共通点を見いだして話題をつくる、その人の身になって考える…記者の心がまえを凝縮した一言だと思います。これまでゴルフのマスターズ、テニスの全仏オープン、平昌五輪などを取材してきましたが、どの競技も私自身は未経験。それでも世界トップクラスの選手に会えるのは、私が記者だからです。大勢のファンの方々が会場の外で待つなか、記者はスッと中に入って選手と話ができる。だからこそ自分には多くの人に伝える使命があると思いますし、競技成績や技術だけでなく、選手の素顔も伝わるような記事を心がけています。

選手との距離が縮まって 人対人になる瞬間が何より嬉しい

取材では、好きな食べ物は?日課は?宝物は?メイクのコツは?など、さまざまな角度から質問を投げかけます。そうしてやりとりを重ねるうちに選手の人間性がにじみ出てきて、お互いの距離も縮まり、「石井さん」と名前で呼んでもらえるようになる。会社ベースだったつながりが人対人に変わり、選手と人間同士の関係を築けたと感じられる瞬間は何よりも嬉しいです。ただ、相手寄りになりすぎると、記者として客観性や公平性を欠いてしまう恐れがあるので、選手とファンの真ん中に立って両者をつなぐ役割に徹しています。今後も幅広い競技に関わって引き出しを増やし、今より成長した自分で2020年の東京五輪・パラリンピックに臨みたいです。