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キャリア教育事例TOP総合的な学習の時間の事例記事  

兵庫・私立百合学院高校

2000年6月号(第3号)
54ページ

● 高1「高齢社会」高2「国際化社会」各教科でそれぞれアプローチ、2学期に集中実践 】

  • 上っ面の学習をより深く
  • 教科の授業でまず実践

● 百合学院的人間学のススメ」

● Step Time


● 高1「高齢社会」高2「国際化社会」各教科でそれぞれアプローチ、2学期に集中実践

上っ面の学習をより深く

昭和28年、カトリック大阪聖ヨゼフ宣教修道女会を母体とする聖母幼稚園が開園。その2年後に百合学院小学校が設立された。以後、中学校と高校が順次開校し、同じ敷地内に幼稚園から高校までの校舎が立ち並んでいる。卒業者の約9割は大学に進学。その約半分は4年制大学へ進んでいる(平成11年度実績)。
同校では中学〜高校の各学年を対象とする総合学習を「百合学院的人間学のススメ」と称している。新学習指導要領を意識してこれをスタートさせたのは昨年度の2学期(したがって高校3年生は実施していない)だが、先生方の間ではそれ以前から総合学習的なものができないかという検討を重ねていたという。
その出発点は、生徒の生活ぶりを見て感じた物足りなさ。勉強は真面目にするが知識を詰め込むことに傾きがちだったり、勉強とやりたいことが結びつかなかったり……。「講演会などの行事が、小論文に生きてこない。友達は大事、人は優しくないといけない、といった上っ面だけの言葉を並べているように感じたんです。間違ってはいないんですが、本当に考えているのか疑問でした」と進路指導部の内橋朋子先生は語る。
そういった生徒の実態を教員側の問題としてとらえてみると、学習内容の多さを理由に「ゆっくり考えさせる」ことを行っていないという反省点が浮上。他の教科や行事との関わりが考えられていないということも問題点として挙げられた。

■百合学院高校の「百合学院的人間学のススメ」(平成11年度)

教科の授業でまず実践

そこで、学習や行事を生徒の心により深く響くようなものにしようと話し合いを重ね、独自のプログラムを模索。せっかく宗教行事や講演会などで考えさせる機会を持ってきたのだから、それをもっと有効なものにできないか――そんな話し合いの行き着くところはやはり総合学習だったという。
新学習指導要領が示されたことが具体的な推進の契機となり、平成11年度に総合学習委員会を結成。先生方の間には、行事などで総合学習に代えてはという意見もあったものの、全体ではより積極的な導入が決定された。
「それまでにも総合学習的な授業に取り組んだ教師がいましたし、ある学年では複数の教科が打ち合わせて一つの共通のテーマに取り組んだ実践例もありました。その際に生徒が生き生きと物事を考えていたことが、積極的に取り組んでいこうと考えた一因です」(内橋先生)
10人の総合学習委員が中心となり、4月から6月にかけてテーマや全体の流れを決定。とりあえず教科の枠や時間割は現行のままとし、各教科・科目の担任が一つの共通テーマに沿った内容で2学期の授業を行うことにした。総合学習のための時間を捻出せずに、教科の授業を通してテーマに取り組むという、スタイルである。生徒の側にしてみれば、さまざまな切り口から学ぶことにより、多面的・有機的な理解が可能になるというわけだ。
総合学習委員会で決定したテーマは「高齢社会(1年生)と「国際化社会」(2年生)。当然、教科によってはこれらのテーマを展開しにくいケースがあるが、可能であればたとえ1時間でも授業で取り上げるよう先生方に依頼した。実際に検討してみるとテーマを含んでいる教科は意外に多く、十分な内容で展開できる手応えが得られたという。
また、同校には「クリスマスの集い」という行事があるが、これを生徒が総合学習の成果を発表する場として活用するということも決定した。

■「総合学習」平成11年度の授業展開


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