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和歌山県立和歌山高校

2001年4月号(第1号)
82ページ

● 体験学習、調査研究など多彩な活動で展開。草分け総合学科の「総合的な学習の時間」

  • 基本は「産業社会と人間」
  • 2年間で3単位の総合学習
  • 1学期から企業・学校訪問
  • 特別活動の取り入れ

● 「総合的な学習の時間」(2年次)

● 「総合的な学習の時間」(3年次)

● 総括


● 体験学習、調査研究など多彩な活動で展開。草分け総合学科の「総合的な学習の時間」

基本は「産業社会と人間」

第三の学科として生まれた総合学科は、平成6年度の7校からスタートした。和歌山県立和歌山高校は、そのうちの一校で総合学科の先駆けであり、大きな成果を上げている学校の一つだ。
総合学科は多様な選択科目のほかに、生徒自身に進路について考えさせる「産業社会と人間」、自ら設定したテーマを調査研究する「課題研究」などが原則履修科目となっている。特に「産業社会と人間」は、進路学習や在り方行き方教育の柱だ。総合学科への転換によって、同校はそれまで抱えていた中退者や生徒指導件数の増大という状況を改善させていった。が、すべての問題が解決したわけではなかった。総合学科の多様な選択科目を適切に選べない、進路に対する目的意識が低いといった課題も残されていた。同時に新学習指導要領実施に向け、教育課程の単位数をどう削減するかも、多様な選択を掲げる総合学科の課題だった。
そのような状況の中で、同校では生徒の問題設定・解決能力、進路意識などを身につけさせるためには、「総合的な学習の時間」が最適だと判断。「今までやってきたことの総括と、新学習指導要領への対応を少しでも早く行い、教員、生徒の混乱を軽減するためにも、文部科学省の研究開発学校の指定を申請することにしたんです」(栗原充司教務部長)。

2年間で3単位の総合学習

平成11年に研究開発学校の指定を受けた同校は、「総合的な学習の時間」を実施するに当たって、「総合学科の基本である『産業社会と人間』をベースに、『課題研究』の経験も生かした総合的な学習の時間」(栗原先生)を目指すことになったという。
同校の「総合的な学習の時間」は、2年次生で1単位、3年次生で2単位の合計3単位で構成されている。2年次の「総合的な学習の時間」は、前期が異なる教科の教員によって「いのち」をテーマにした教科横断的・総合的な学習を実施。後期は体験学習を取り入れた沖縄への修学旅行を中心に据え、体験活動の事前・事後学習の形をとったテーマ学習を行う。3年次の「総合的な学習の時間」は、生徒が決定したテーマに沿った調査研究をする課題研究型の学習を行っている。「これまでの『課題研究』は、各教科の枠内でテーマを決定してきましたが、総合的な学習の時間として各教科の枠を乗り越えた学習をするにはどうしたらよいかを考え、先生方の工夫に任せて学ぶ内容を決めていきたかったんです」と栗原先生は説明する。また同校の「総合的な学習の時間」は2年次、3年次の実施だが、1年次の「産業社会と人間」が、大きな前提となっているからこその設定だ。一般の高校で参考にする場合は、「産業社会と人間」も含めた3年間を通した取り組みとして、同校の実践を捉える必要があるだろう。

■和歌山県立和歌山高校の「総合的な学習の時間」

■年間スケジュール

教科横断的・総合的な課題
自己の在り方生き方や進路について考察する学習活動テ−マ別現地学習
課題学習 ・体験学習 年間のまとめ
学期
単元  指導内容
時間数
備考
オリエンテーション

「総合的な学習の時間」のねらい等について理解を深める
2
全体指導
テーマ学習(1)
「健康といのち」をテーマに横断的・総合的が句集する
5  
テーマ学習(2)

「環境」をテーマに横断的・総合的に学習する

5
 
テーマ学習(3)

前期総合学習をまとめ、
文化祭での発表準備をする
2
 
沖縄アンケート
後期総合学習テーマ沖縄についてのアンケート調査をする
1  
沖縄テーマ別現地学オリエンテーション
沖縄テーマ別現地学習について理解を深める
1 全体指導
テーマ学習(4)
「自然」、「文化」、「平和」、「生活」をテーマに横断的・総合的に学習する
4
 
沖縄テーマ別現地学コース説明
事前現地調査に基づいたモデルプランを例示し説明する
1 全体指導
VTR上
沖縄テーマ別現地学コース決定
テーマごとに現地学習のコースを決定する
2  
前期テーマ学習発表

文化祭舞台・展示で前期の学習発表

2
全体指導
テーマ別
沖縄テーマ別現地学事学習(1)
事前学習
2 テーマ別
沖縄テーマ別現地学事学習(2)
事前学習
2 テーマ別
沖縄テーマ別現地学
テーマ別現地学習
6 テーマ別
現地学習
沖縄テーマ別現地学事後学習(1)
事後学習
1
沖縄テーマ別現地学事後学習(2)(3)
事後学習
2
全体指導
テーマ別
 
沖縄テーマ別現地学習発表会
2  
1年間のまとめ
1年間のまとめ
   
 
評価
(自己評価・相互評価)
   

■年間スケジュール

自己の在り方生き方や進路について考察する学習活動
生徒が興味・関心、進路等に応じて設定した課題について、知識や技能の深化、総合化を図る学習活動
まとめ・発表会・研究冊子の発行
学期
指導内容 時間数
4 オリエンテーション(1)
(「総合的な学習の時間」とは何か」)
2
4 オリエンテーション(2)
(「依頼状、お礼状、報告書の書き方等」について」)
2
4 情報収集と整理の仕方について 2
5 まとめや報告書の書き方について 2
5 発表や討論の仕方について 2
5 卒業生を囲む会2 2
5 私のライフコース 2
6 現在から将来の生活を見つめる 2
6 将来の生活構想 2
6 研究テーマの設定(1) 2
7 研究テーマの設定(2) 2
7 夏期休業中の課題について 2
8 夏期休業中の課題への取り組み  
9 それぞれのテーマに取り組む(1) 2
9 それぞれのテーマに取り組む(2) 2
10 それぞれのテーマに取り組む(3)
2
10 それぞれのテーマに取り組む(4) 2
10 それぞれのテーマに取り組む(5) 2
11 それぞれのテーマに取り組む(6) 2
11 それぞれのテーマに取り組む(7) 2
11 それぞれのテーマに取り組む(8) 2
11 それぞれのテーマに取り組む(9) 2
11 それぞれのテーマに取り組む(10) 2
12 冬期休業中の課題について 2
12 冬期休業中の課題への取り組み  
1 年間のまとめ(1) 2
1 総合学習発表会準備(1) 2
1 総合学習発表会準備(2) 2
1 総合学習発表会4 4
2 年間のまとめ(2) 2
2 年間のまとめ(3) 2
2 総合学習冊子発行 2

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