  
● 生き残りを懸けた学校改革を進める「キャリアプランニング」「フリーサブジェクト」
- 常に将来の危機感を先取り
- 研究開発校の指定で弾み
- 異学年対象に教師が“出店”
● キャリアプランニング(2年生)
● フリーサブジェクト(1年生〜3年生)
● 総括
● 生き残りを懸けた学校改革を進める「キャリアプランニング」「フリーサブジェクト」
常に将来の危機感を先取り
ミカンなどのかんきつ類をはじめとして、現在でも「農業県」の色彩が濃い愛媛県。その中でも愛媛大学農学部附属農業高校は明治33年設立の県農業学校(後に県立専門学校に昇格)を母体とする伝統校だ。昭和24年の県立農科大学昇格時に附属農業高校として独立し、大学に伴って31年、国立に移管した。農業自営者の養成ばかりでなく、附属の強みを生かして推薦枠を確保した「進学可能な学校」となるなど、常に時代を先取りした改革を行ってきた。
こうした努力が功を奏し、生徒減少期に入っても定員を上回る受験者が確保できていた。しかし、少子化の進展で農業教育に対する厳しさが一層増してくることは明らかだった。そこで、学年・学科の枠を超えた教育課程の編成(平成5年度)、専門高校としての「産業社会と人間」(「産社」、6年度)の開設に取り組み、7年度からは農業教育を基盤とした4系列(食物生産、環境土木、生活環境、環境緑化)を置く総合学科高校に生まれ変わった。
「総合的な学習の時間」への取り組みも、こうした学校改革の延長線上にある。
研究開発校の指定で弾み
総合学科の原則履修科目は1年次の「産社」、2年次の情報関係基礎科目、3年次の「課題研究」とされている。しかし進路意識の育成という点では2年次がどうしても中だるみしてしまうというのが、全国の総合学科高校に共通する悩みだ。
そこで同校では学科転換した年の後期から急拠、学校行事として月1回の“ポスト産社・プレ課題研究”活動に着手した。これが「キャリアプランニング」で、11年度から教育課程に位置付けられて2年次の原則履修科目(2単位)となった。
その一方で、生き残りを懸けた学校活性化を進めるという意識をさらに継続させるため、文部省(当時)の「総合的な学習の時間」研究開発学校に立候補。10年度から学年進行で「フリーサブジェクト」(各学年2単位)を導入し、12年度から全学年での実施となった。
■愛媛大学農学部附属農業高校の「総合的な学習の時間」
異学年対象に教師が“出店”
フリーサブジェクトは、教師が思い思いにテーマを設定した講座を開講。生徒と一緒に1年間かけて学習を進めるというもの。学習形態から言えば“出店方式”と呼ばれるタイプに当たる。受講する生徒の学年は指定されていないため、1年生から3年生までが同じ講座で学ぶ。一人ひとりに応じた指導を行うため、教師1人が担当する生徒数は10人程度と限っている。
教師にも生徒にも無理のない形で、楽しみながら、ものの見方や考え方を身につけさせるというのが、フリーサブジェクトの狙いだ。
■年間スケジュール(平成12年度の例)
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