キャリアガイダンスVol.402 別冊
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4Vol.402 別冊付録ポスドク博士号をもった短期研究員(任期は2~3年)。ポストドクター(博士号取得後)の略。ポスドクの間に正規研究職の就職先を探すのが一般的。助教教授、准教授に次ぐポジション。2007年にかつての「助手」が、教授候補の研究者である「助教」と研究の補助や事務を行う「助手」とに分けられた。准教授かつては「助教授」と呼ばれていたポジションが2007年から准教授に変更された。助教授と異なり、教授から独立して独自の研究に取り組むことができる。修士課程修了後社会人になってから博士課程に進む道も実に基づいて誠実に研究を進めていくことは必須だ。 以上の概観を踏まえて、高校生がこれから研究職を目指していくためのステップを見ていこう。研究職に就き、キャリアアップしていくまでの一般的なルートを示したのが図6だ。 企業に研究職として就職する場合には、学部卒から進むケースもあるが、修士以上の学位があったほうがチャンスは大きい。大学・研究機関の場合はほぼ博士号が必須だ。ただし、いずれの場合でも丸山教授は博士号取得を勧める。 「博士課程で、研究を提案する力、実施する力、まとめる力という『研究力』を身につけることはその後の研究活動にも大きく影響します。ただし、修士を修了後に就職して、その後、社会人になってから博士課程に進む道もあります」 大学・研究機関でキャリアを重ねるには、ポスドクという任期制のポジションを経て、助教→准教授→教授へとステップアップしていく。組織や個人によって差はあるが、40代で准教授、50代で教授といったあたりが一般的な相場。ただし、大学等のポストは限りがあるので、競争は非常に厳しい。そのため、ポスドクの次の就職先が見つからない「ポスドク問題」もクローズアップされているが…。 「与えられた研究だけに取り組み、自分の専門領域のことしかわからない博士号取得者は就職のマッチングが難しい現実があります。ただし、研究力と広い視野を備えた人材であればその限りではありません。また、学生・院生の間に英語力を磨くこともチャンスを広げるうえで大切です」(丸山教授)研究職をベースとしたキャリアには広がりがある さらに研究職をベースとしたキャリアの多様性も高校生に伝えておきたいポイントだ。例えば、民間企業の研究職から大学の研究職へというキャリアパスもあるし、研究職の経験を生かして営業・コンサルタントといった職種に移り、また、研究のフィールドに戻ってくるというキャリアパスもある。ルートを一つに限定せず、幅広く構えて将来像を描きたい。 なお、研究職として一人前になるまでには、説明したように非常に長く厳しい道のりを経なければならない。そのため、生徒の適性を十分に見ることも必要になる。 「好奇心が強いことは研究者にとって必須です。もう一つは構想力。自分のやっていることがどのような結果に結びついていくかをイメージできる能力ですね」(丸山教授) 最後に大学選びについて。丸山教授は大学のブランドにこだわるよりも、自分が憧れる研究者の下で学ぶことが大切だとアドバイスする。理系の研究力は人から学ぶ要素が大きく、学ぶモチベーションにも影響するからだ。そのため、大学に関する情報をチェックする際には、学部・学科のカリキュラムだけでなく、研究室ごとの研究テーマや教員の研究実績などを調べることが重要。気になる教員が複数いる大学を探すのがベターだ。●用語解説図6 研究職になるまでのステップ

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