キャリアガイダンスVol.402 別冊
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6Vol.402 別冊付録伊豆・小笠原海域の海原。この下の深海が調査対象「研究の鍵はアイデアと普遍性」と語る小糸助教大学名[学部・研究科など]金額1日本大学 [生物資源科学]28,7002宮崎大学 [農]28,4003東京大学 [農学生命科学研究科]28,2004岩手大学 [農]24,8005京都大学 [(連合)農学研究科(研究院)]24,5006九州大学 [(連合)農学研究科(研究院)]23,6007大阪府立大学 [生命環境科学研究科(系)]23,1008神戸大学 [(連合)農学研究科(研究院)]18,5009北海道大学 [(連合)農学研究科(研究院)]18,00010名古屋大学 [生命農学研究科]17,10011高知大学 [自然科学系]16,90012茨城大学 [農]16,40013宇都宮大学 [農]15,90014東京海洋大学 [海洋科学]15,70015山形大学 [農]14,600海洋生物資源科学科 小糸智子助教研究対象は深海の二枚貝。彼らはなぜ有毒物質の中で生きることができるのか? 水深1000mを超える深海の世界。海洋生物資源科学科の小糸智子助教が研究しているのは、そんな特殊な環境に棲息する生物のメカニズムだ。 「深海には、硫化水素やメタンなどの有毒物質が噴き出している熱水噴出域や冷水湧出域というエリアがありますが、そこにはたくさんのエビ、カニ、貝などの生物が集まっています。実はこれらの生物は硫化水素などを酸化し、有機物に変える共生菌を体内に持っているのですが、この過酷な環境で彼らが共生菌とともにどのように生きているのかを解明する研究をしています」 なかでも、現在小糸助教が取り組んでいるのはシンカイヒバリガイという二枚貝が自分の周囲の硫化物をどう認識しているかの研究。実際に海に出て、無人探査機を使って貝を採取し、硫化物に対する応答を実験によって調べている。 主なアプローチは遺伝子解析だ。小糸助教はセロトニン受容体という遺伝子に注目。水槽内の硫化物の濃度に応じて、貝の体内でセロトニン受容体がどのように増減し、分布するかを研究している。 特殊な環境に棲息する生物の研究は、その種が潜在的に持っている能力を解明するのにも役立つ。シンカイヒバリガイの研究は、食用の二枚貝の養殖などに活かされる可能性も秘めているという。 もともと海洋生物に興味があり、日本大学生物資源科学部海洋生物資源科学科4年次にクジラの系統に関する研究から本格的な研究生活をスタート。東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程に進学後はイルカの研究に携わった。遺伝子への興味が広がるなか、現在の研究テーマに出会ったのは同大学院博士課程進学時。小糸助教を突き動かしてきたのは常に「知りたい」という欲求だ。「深海の生物については技術の進化とともに世界中で研究が進んでいますが、分かっていないこともたくさんあります。遺伝子の研究も未開拓の部分が多い。研究者にとっては魅力的な領域です」生命化学科 主任 春見隆文教授微生物に含まれる物質「エリスリトール」を利用したバイオ樹脂の実用化を目指す 微生物が誕生したのは今から37、38億年前。環境の変化に適応して変化・変容を重ね、地球上のあらゆる場所に棲息してきた微生物の性質は実にバラエティに富んでおり、研究対象としても様々な可能性を秘めている。 「バイオテクノロジーやゲノム解析などの図3 科学研究費補助金「基盤研究C 農学」の 学部・研究科別獲得金額ランキング研究室レポート①研究室レポート②図4 生物資源科学部の研究費の推移出所/『大学ランキング2014』(朝日新聞出版社) (千円)※日本大学全学部:科学研究費補助金10億3675万円 私大606大学中4位科学研究費補助金研究寄付金受託研究(万円)(万円)(万円)

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